そこで、本命にピックアップしたのがナカヤマフェスタだ。東スポ杯勝ちを含め、ここまで<2100>の戦績が示すように、まだ底を見せていないのが魅力。2着だった京成杯も、勝負どころで隣にいた馬が落馬したあおりをもろに受ける大きな不利があったもの。そこから立て直して猛追し、クビ差まで迫ったのだから、実質、勝ちに等しい内容だった。
3カ月ぶりとレース間隔はあいたが、その原因になった軽い脚部不安は完治。さらに、「よけいなレースを使って出がらしになるより、早めに賞金を加算して直行した方がいい」とは京成杯を使う前から二ノ宮調教師が語っていたことで、想定内だったと見ていい。
実際、ここへきての上昇度は目を見張るものがある。8日の1週前追い切りではポリトラックで5F64秒5の好タイムを馬なりでマーク。直線で鞍上の蛯名騎手が軽く手を動かすと鋭く反応、ラスト1F11秒5の瞬発力で併せた2頭を一気に抜き去った動きは圧巻だった。「あれで仕上がったから、直前は競馬が近いことを教えるために長めからサッと。うまくいった」と同師。「休ませたおかげで馬体に幅が出た。筋肉質の体つきになったし、トモにも力がついてきた。精神面も成長している」と、むしろ間隔があいたことのプラス面を強調していた。
気性的に鉄砲の利くタイプ。中山の2000メートルを経験しているのも強みで、今年はこの馬が波乱の主役を演じる。