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JC メイショウサムソン世界最強の座へ王手

 世界にその底力を見せつける。メイショウサムソンが5つ目のGIタイトルを目指す「第27回ジャパンC」(東京芝2400m 25日)。前走の天皇賞・秋を完勝。国内最強の座を春のグランプリ馬アドマイヤムーンから取り戻し、今回は欧州最強馬ディラントーマスを迎え撃つ。馬インフルエンザ騒動に巻き込まれ、幻に終わった今年の凱旋門賞遠征の悔しさをすべてぶつける構えだ。
 「すべてがうまくいきすぎた」高橋成師がそう振り返った通り、アドマイヤムーン、ダイワメジャー以下、有力馬の多くが4コーナーで大きな不利を被った。しかし、もしアクシデントがなく、がっぷり四つの競馬でも、結果は同じだっただろう。それ思わせるだけの強さと迫力だった。
 もともとがタフな馬。しかも叩き良化型。レースでのダメージもほとんどなかっただけに、「栗東に戻ってからも涼しい顔だった」と、この中間は順調そのものだ。
 14日の1週前追い切りは栗東坂路。800mを53秒8といつものド迫力調教とはひと味違ったが、これも計算通りだった。
 「中3週の競馬だからそれほど強いケイコは必要なかった。確かにテンは遅くなったけど、終いまでしっかりした脚取りだった。最終追い切りで武豊君に乗ってもらえれば、それできっちり仕上がる」とトレーナーはうなずいた。
 天皇賞前は馬インフルエンザ騒動に巻き込まれ、サムソン自身も陽性反応が出た。予定していたフランス凱旋門賞遠征も断念。文句なしの調整過程で、今回はそのうっぷんを晴らす舞台になる。

 強敵はディラントーマスだ。前走のBCターフは不良馬場のため5着に敗れたが、今年はキングジョージ6世&QエリザベスSと凱旋門賞の欧州古馬2大レースを快勝している。欧州、いや世界最強の芝馬といっていい。
 だが、高橋成師に気後れはまったくない。「本当ならウチの馬も凱旋門賞に出走していたはず。来年に向けても、ここでディラントーマスあたりにコロッと負けている場合やないやろ。楽しみにしているよ」
 ダービーを制した思い出の東京2400m。絶好の仕上がり、頼りになる鞍上・武豊、そして圧倒的に有利な地の利。目指すは世界最強の座、サムソンが一気に駆け上がる。

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