この日番組では、甲子園の試合を炎天下で開催する是非を議論した。番組には島根の開星高校を8度甲子園に導いた元監督の野々村直通氏が出演していたが、この問題について野々村氏は「鍛えていたら(熱中症では)死にませんよ」と強調。「暑い中耐えて頑張ってる高校球児を見たがってる人もいる。そこに感動する」と暑さを避けることに反対した。これにコメンテーターの高木美保が「涼しい時間帯でやる、季節をずらすってのは一つの手」と反論した。
また、番組では鈴木大地スポーツ庁長官の「高校で燃え尽きてもいい、という考えは時代遅れ」という発言も紹介されたが、野々村氏は「高校野球で燃え尽きて何が悪い、と思うんですよ。燃え尽きてこそ次の人生」と反論。さらに、「今はあまりにも優しすぎる」「温室育ちするから、非常に弱い日本になってる」と話していたが、これに高木は「『たとえ倒れてもやろう』ってのと、『倒れるまでやらせる』っていうのの区別が、ちゃんとそこについてるのか? そこまで分かってる指導者ってそれほどいますか?」と指摘していた。
しかし、結局ふたりの意見は交わることはなかった。コメンテーターの玉川徹氏らも野々村氏に反対意見を述べていたが、野々村氏は最後まで「『倒れてもやれ』とは言ってないですよ。『倒れるまでやるって気持ちでやれ』っていうことです」「精神を鍛えなきゃだめ」と、精神論、根性論を説いていた。
このふたりの論争に視聴者からは、「こういう人がいるから環境が改善されないんだね…」「老人のロマンのために甲子園があるわけじゃないんだけど…」「甲子園っていう幻想を見過ぎて実際にプレーする高校生のことを考えられてない」などと野々村氏を批判する声が集まっていた。
一昔前と比べて夏の気温が上昇していることもあり、精神論で乗り切れる状況ではなくなってきたというのが大多数の意見。野々村氏の意見には困惑の声が噴出してしまっていた。