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めんたいロックの生き証人「博多ザ・ブリスコ」がレコ発ツアーで東京降臨

 魂の8ビートが鳴り響いた! 21日、東京・代々木のZher the ZOO YOYOGIで3ピースバンド・博多ザ・ブリスコがライブイベント「博多ザ・ブリスコ アナログシングルレコード メリーゴーランド発売記念ツアー」を行った。イベントには、プリンセス・プリンセスのギター中山加奈子がボーカルを務めるVoo Doo Hawaiiansとブリティッシュ色の強い2ピースバンドa.s.a.n(アズアン)が共演した。

 博多ザ・ブリスコは、1970~80年代に一大ムーブメントとなった「めんたいロック」を継承する福岡在住のバンド。ニュー・シングル「メリー・ゴー・ラウンド」は、日本のロックカルチャーに足跡を残したモダンドールズやヒート・ウェーヴ、山部善次郎などを輩出した老舗レーベル「カメレオン・レコード」が制作した25年ぶりのタイトル。しかも、ブームの再燃とも言われているアナログ盤というから、このライブは文字通りの「レコ発」ツアーだ。

 会場は幅広い年齢層のオーディエンスで賑わっていた。男性さながらのパワフルなドラムスcheeの8ビートにジャガーのエッジの効いたオーバードライブなギターカッティングが絡む。それを彩るようなキーボードゆかりんごの華麗なプレイとコーラス。ベースレスながら骨太でアグレッシブなロックサウンドはまさに誰もが納得の純正めんたいロックだ。

 メッセージ性の強い詞の世界観を少年のような目でシャウトするジャガー。博多ザ・ブリスコはきっと彼の生き様そのものなのだろう。平均年齢48歳という年齢を微塵も感じさせない全力のパフォーマンスに初めて見るオーディエンスもグイグイ惹き込まれてしまう。

 めまぐるしいサイクルで代謝していく昨今の音楽シーンにおいて、時代を超えて色あせない魂のビートがちゃんとここに存在して、いつでも手を広げて待っている。それが博多ザ・ブリスコというバンドなのかもしれない。会場がブリスコ一色に染まった素晴らしい時間だった。

 イベントの最後はキャストがステージ狭しと総出演。シーナ&ロケッツの代表作「レモンティー」をジャムセッション。爆音8ビートに会場のボルテージも最高潮に達した。参加した全てのオーディエンスにとって贅沢な金曜日の夜になったことだろう。終演後、若いバンドに大切なことは何かと聞かれたジャガーは「僕は自分が好きな事を純粋に続けているだけ。何でも良いので好きな事を見つけてそれを継続することが大切な気がします」と優しい目で語ってくれた。

 来年3月11日には再び東京・吉祥寺のROCK JOINT GBでワンマンライブを開催する博多ザ・ブリスコは、同日に第2弾シングルも発売する予定だ。

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