最近、大阪のキタやミナミの飲み屋街で、そんな声をかけ客引きをするギャルを目にする。実はこれ、ガールズバーが形を変えた新手の商売、“おにぎりバー”なのだという。風営法に絡む取り締まり強化を受け、店側が生き残りをかけて考え出した苦肉の策なのだ。
あるガールズバー関係者がこう話す。
「ガールズバーのままやと警察がうるさい。それなら商売を続けるためにも抜け道を探さんとしゃあない」
それにしても、なぜ「おにぎり」なのか?
「風営法は無許可の接待行為を禁止していますが、『主食となる食事の提供』は、規制の対象外としている。そこで“おにぎり”をメーンにして、限りなくグレーに近い形をとったのでしょう」(地元風俗記者)
そこで記者は、ミナミ・宗右衛門町の某店に足を運んだ。店の前には「おにぎり」の張り紙があったが、店内は普通のガールズバー。カウンターはほぼ満席状態で年配の客も多い。カウンター内に3人いた女の子があまりに若かったので年齢を聞くと、全員が「19歳です」。思わず聞き返すと、ママ格のYちゃんが「ポリがうるさいねん」と意味深な返事…。
料金は女の子が握ってくれた小ぶりのおにぎり3つとウイスキー、焼酎の飲み放題がついて、1時間3000円。若いコと会話を楽しんで延長の強要なしでこの料金なら良心的か。
そんな“おにぎりバー”が、ホンモノの「おにぎり専門店」にも影響を及ぼしているようで、「若い女の子が握って数字が伸びるならウチもやってみたい」(ミナミ・三ツ寺のおにぎり店)という声もチラホラ。しかし、早くも大阪府警ではこの商売方法に目を光らせているという。
「道頓堀の“夜の情報案内所”によれば、ミナミで現在営業が確認されているのは約30店舗。中にはすでに“おにぎり1個1万円”なんて怪しげな店の話も聞きます。府警は“おにぎり店”などという見方はしていませんから、何かあればすぐに動き出しますよ」(社会部記者)
今だけのブームに終わるのか…。