お客側は、いかにキャバ嬢を口説くのかを考え、反対にキャバ嬢側は、いかにお客にお金を落としてもらえるかを考える。
「今から出勤」
「今日は暇」
「久しぶりに会いたいな。お店で前の続きを話そう」
「明日の仕事は何時に終わるの?」
お客との関係性が固まっていないうちに、営業色が強い内容や、無気力メールは厳禁だ。
上記のようなメールを多く受け取ると、お客はすぐにお店から遠ざかる。
「うちの店で凄いコは、お客さんへのメールや電話営業を悪びれる様子もなく、さも日常的だと言わんばかりの勢いで実行するよ。やっぱり、それで結果を出すコはナンバークラスか、これから伸びていくコだよね。キャバクラの世界では当たり前かもしれないけど、わたしは少し躊躇しちゃう」
ユミア(仮名)はキツそうなメイクの割に、ここ一番の押しが弱く、なかなか指名客を獲得できないと嘆く。
ユミア曰く、お客と連絡を取り始めてから関係性を構築するのは困難とのことだ。
「わたしが連絡したら必ずお店に来てね」
最初の接客で有無を言わせない絶対的な関係性を作っておくのが、指名客を上手く掴むコツだという。
あなたが、もしキャバ嬢を口説くなら、お客との関係性構築を実践できる営業上手タイプか? それとも営業下手なタイプか? 事前に想定してキャバクラへ通うのも一つの楽しみである。
(月山 皇)