課題はたったひとつ。馬体重をキープすることだ。前走のきさらぎ賞が500キロとギリギリだった。ゆったりした胴の長い馬で、本来なら530キロぐらいあってちょうどいいだけに、いかにも細く映った。
「だから、この中間はステップレースを使わずにきさらぎ賞からあえてぶっつけ本番にしたんだ」と師は異例のローテーションを組んだ経緯を説明した。1週前の時点で514キロ。
「この馬なりにカイバは食べている」と一応、狙い通りの回復を見せているが、今回は初めて関東圏への長距離輸送を控えている。「そのあたりがどう出るか。何とか前走の馬体重を割らないようにしたい」。500キロがひとつのバロメーターになりそうだ。
動き自体は軽快そのもの。まともなら、ラジオNIKKEI杯2歳Sで4馬身差の完敗を喫したロジユニヴァースに一矢報いることもトレーナーは十分可能とみている。
「とにかくリベンジしたい。あのレースはウチの馬がハイペースで行き過ぎた。リズム良く走ればものすごい力を出してくれるから。とにかく馬体維持に努めて、雪辱に備えたい」と力が入っていた。
【最終追いVTR】武豊騎手が手綱を取り、DWコースで併せ馬で追われた。インダストリアル(4歳500万)を2馬身後方から追走。道中は折り合いもピタリついてスムーズな走り。直線では鞍上の仕掛けに瞬時に反応、グイグイと力強く伸びて1馬身半先着でフィニッシュした。6F77秒7→62秒9→50秒5→37秒7→12秒3(強め)と時計も文句なしで、仕上がりは完ぺきだ。