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日本一から一転ストーブ渦中のロッテの寒過ぎる台所事情

 リーグ3位から5年ぶりの奇跡の日本一を達成したというのに、ストーブリーグの渦中に立たされているロッテ。抑えに転向して29セーブを記録した小林宏之がFAでのメジャー移籍を宣言すれば、首位打者を獲得した、チームリーダーの西岡剛はポスティングでメジャー入りを希望。チームは空中分解の危機だが、球団フロント首脳が平然としているのはなぜか。

 「ひどいもんですよ。小林宏はチームの功労者なのに、引き留めるための条件提示すらしていないんですからね。あれでは可哀想だ」。球団内外の関係者から怒りの声があがっている。
 海外FAの権利を持っている小林宏は、「夢を叶えたい。できれば、海外でのプレーを希望していますが、ゼロではない」と、最悪のケースは、日本残留も視野に入れている。ところが、「FA宣言したら、残留は認めない」とロッテ球団首脳は明言して、慰留のポーズすら見せない。
 幸いなことに、阪神、ソフトバンクなどが「メジャー球団との交渉がうまくいかず、日本へ残る気があるのならば、欲しい」とラブコールを送っているので、路頭に迷うことはないだろう。しかし、FAの小林宏だけでなく、チームリーダー・西岡のポスティングまで認めようとしているロッテ球団首脳は、何を考えているのか。今年日本一になったので、来季は勝たなくていい。早々と来季の優勝を断念したようなものだろう。事情通の球界OBがこう一刀両断する。
 「ロッテ首脳の頭にあるのは、赤字額の圧縮しかない。バレンタイン監督を切って、西村監督にしたのも、経費削減が最大の目的だったからね。コーチなども含め、バレンタイン・ファミリーに総額10億円近く吸い取られていたのをカットするためだった。年間30億円以上の赤字を10億円圧縮するというのが、ロッテ本社から突きつけられたノルマだったからね。それがたまたま今年は大成功した。史上初のリーグ3位からの日本一だからね。でも、その割にロッテは儲かっていない。3位だから主催権はなく、クライマックスシリーズ・ファーストステージは2位の西武、ファイナルステージも1位のソフトバンクを儲けさせただけ。日本シリーズの分配金は入ってくるが、クライマックスシリーズはただ働きみたいなもの。球団とすれば、日本一の御利益はたかが知れている」

 となれば、巨額なバレンタイン・マネー削減ができない今年の場合は、選手の人件費をカットするしかないのが現実だ。投手陣で一番年俸の高い、1億7000万円の小林宏。野手では井口の1億8000万円に次ぐ1億7000万円の西岡がいなくなれば、3億4000万円が浮く。さらに、西岡はポスティングだから、5億円前後の落札金も計算できる。トータルして、8億4000万円になる。日本シリーズの分配金も2億円以上は期待できる。
 年間10億円の赤字圧縮をノルマとされている球団首脳とすれば、バレンタイン・ファミリーを一掃した昨年同様に今季も目標は達成されることになる。ファン不在のロッテフロント首脳の球団経営。来季は早くもBクラス決定と言ってもオーバーではないだろう。

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