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クレーム殺到、衝撃の打ち切り作品が蘇る? 300年前の“クズ男”を演じる松本幸四郎「まるで僕のようだ」

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松本幸四郎

 10月28日より開催されている「東京国際映画祭2019」にて11月2日、『《シネマ歌舞伎》女殺油地獄』の特別上映が行われた。舞台挨拶には俳優の松本幸四郎が登壇し、司会をフリーアナウンサーの笠井信輔が務めた。

 2018年1月歌舞伎座よりスタートした、二代目松本白鸚、十代目松本幸四郎、八代目市川染五郎の襲名披露。その内、2018年7月大阪松竹座で上演された『女殺油地獄』の舞台をベースに、十代目松本幸四郎襲名記念の「シネマ歌舞伎」として映像作品が制作された。

 記念の舞台が映画化されることに幸四郎は、「役者の動きだけでなく音楽、お客さんの反応まで録画される」と、シネマ歌舞伎ならではの魅力を語った。今回、出演だけでなく、監督と相談しながら演出にもかかわったという幸四郎。「(登場人物の)お吉と与兵衛のシーンの“殺し”場面だけは、緊迫した表情や着物のスレる音まで撮りたいということで、お客さんも義太夫もなしで撮影しました」と、舞台だけでなく別撮りしたこだわりシーンの見どころも明かした。

 本作は、近松門左衛門による300年に起こった実際の事件が元になった名作。複雑な家庭環境により荒んだ生活を送る青年の孤独と狂気を巧みに描いている。

 300年に上演された際には評判が悪く打ち切られたという本作。幸四郎は、「お客さんが入らなかったということもあったかもしれませんが、油屋さんで起こる人殺し事件ということで、油屋さんが怒ってしまったという説があります。そのくらいセンセーショナルな作品。それが現代で上演されているわけですから、近松門左衛門は300年早かったのかもしれません」と、現代にも通じる本作の衝撃度を表した。また、殺しにまで手を染めてしまう主人公与兵衛を演じた幸四郎、笠井アナに「主人公の与兵衛はしょうもない男ですが、どんなところに気を付けて演じたか」と問われると、「まるで僕のようだと思って演じました」と笑わせた。

 最後に、「歌舞伎の新たなジャンルが誕生しました。まだ始まったばかりのシネマ歌舞伎、歴史の始まりをみなさんに楽しんでいただきたいです」とアピールした幸四郎。世界でも歌舞伎がより身近なものになるかもしれない。

 『《シネマ歌舞伎》女殺油地獄』11月8日より東劇ほかで全国公開となる。

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