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ハッシーの中央競馬新馬セレクション(7/6福島・7/5中京)

 先週ピックアップした2頭。東京デビューの注目馬・ブライトエンブレムは、スタートで出遅れ後方からの競馬。出遅れても焦ることなく流れに乗り、道中は縦長の隊列12番手の位置取り。3、4コーナーから徐々に上がっていき直線は大外へ進路を取ると、グッと沈み込むフォームでグングン加速、坂を上がり切るとグイッともうひと伸びして1着。この時期の2歳馬は追われるとふらつくことが多いが、本馬は真っ直ぐ伸びており、ましてや馬場を考えるとなおのこと。ポテンシャルは相当高い。所変わって阪神デビューの注目馬・ティルナノーグは、まずまずのスタートを切ると馬の気持ちに任せて後方から。道中はゆったりとした流れであったが、しっかりと折り合い付く。ペースが遅いと見るや3コーナーから上がっていき先団へ。3、4コーナー中間では反応一息であったが、直線外からトーセンバジルが来るとギアが入り、一旦トーセンバジルに前に出られるものの抜き返し1着。まだ真面目に走っておらず、着差以上の完勝でこちらも相当の器。ブライトエンブレムとともに来年のクラシックを賑わす1頭となるだろう。

 今週から福島、中京、函館の開催となり、昨年は今開催の中京で桜花賞馬・ハープスターがデビューするなど素質馬が集まった。今年も楽しみな逸材がスタンバイしており、来年のクラシックを占う意味でも見逃せない開催となりそうだ。

 今週の福島デビューの注目馬は、7月6日(日)第5R芝1800m戦に出走予定のフォワードカフェ。馬名の由来は「攻撃最前線ポジション+冠名」。牡、黒鹿毛、2012年3月20日生。美浦・小島太厩舎。父マンハッタンカフェ、母ベストブート、母父Storm Boot。生産はむかわ町・上水牧場、馬主は西川恭子氏。2013年セレクトセール1歳市場において1365万円で落札された。半兄には全3勝を挙げ、09年札幌2歳S(GIII)でサンディエゴシチーの2着となったモズや、半姉には13年京王杯2歳S(GII)で2着に入ったクインズハリジャンがいる。本馬は一目見てマンハッタンカフェ産駒とわかる馬体をしており、胴長で如何にも長い距離が合いそうなタイプ。ただ、マンハッタンカフェ産駒は総じて晩成型が多く、本馬も例に洩れず本格化は古馬になってからだろうが、追い切りではこの時期でも早い時計が出ておりポテンシャルは高い。なお、鞍上には蛯名正義騎手を予定している。

 中京デビューの注目馬は、7月5日(土)第5R芝1400m戦に出走予定のビットレート。馬名の由来は「単位時間当たりのデータ転送量のこと」。牝、栗毛、2012年1月28日生。栗東・中内田充厩舎。父スペシャルウィーク、母スルーレート、母父フレンチデピュティ。生産は安平町・ノーザンファーム、馬主はキャロットファーム。愛馬会法人・キャロットクラブの募集馬で総額1600万円。母は05年フラワーC(GIII)で、後の日米オークス馬・シーザリオの2着となったスルーレート。半兄には13年札幌2歳S(GIII)でレッドリヴェールの3着となったハイアーレートがいる。本馬は父スペシャルウィークに似たシルエットをしており、そこに母父フレンチデピュティの力強い筋 肉が加わった馬体をしている。少し硬さがあるのでダートがベターだと思われるが、少し時計のかかる馬場なら芝でも十分やれるだろう。1週前追い切りでは、先週デビュー戦で2着に入ったトーセンバジルに先着しており能力は確か。なお、鞍上には川田将雅騎手を予定している。

※出走予定競走には、馬の体調、抽選非当選により出走しない場合があります。

<プロフィール>
ハッシー
山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適正を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」、土曜掲載の「ハッシーのロックオン〜狙ったレースは逃さない!〜」も担当している。

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