第3話は、杏(鐘子)の姉・葉子(仲間由紀恵)が、既婚を隠して付き合っているボクサー・風太(瀬戸利樹)から「怪我をしたのでお見舞いに来てほしい」とせがまれるストーリー。当日は葉子と夫・賢治(谷原章介)との結婚記念日で、ディナーに行く約束をしていたが、途中で抜け出して風太の元に駆け付けるため、鐘子に協力を仰ぎ――という展開だった。
独身なのにも関わらず、なぜか運命的な出会いをした年下男子に、「既婚者」と嘘をついてしまうというストーリーに対し、視聴者からはツッコミの声が多く集まっていたが、第3話でも、ツッコミどころが多々あったという。
「姉の不倫に否定的だった鐘子でしたが、頼まれるがままに急病を装って、葉子を呼び出して密会のアシスト。葉子と風太の仲睦まじい姿を見て、『お姉ちゃんのあんなに幸せそうな顔、久しぶりに見た』と納得しかかるシーンがあったのですが、これに視聴者からは『鐘子チョロすぎる。強引に押し切られれば、なんでもしちゃうの?』『不倫ダメとか言いながら結局協力してるし、なんなんだ!?』という声が殺到。また、窓ガラスに写るもう一人の自分と葛藤をし続けるシーンも多くあり、『自分にも他人にも甘いナルシストみたい』『自尊心低い設定の割に自分とぶつぶつ話してるし、自分大好きなのかな?』とキャラクター設定に対するツッコミの声も聞かれてしまいました」(ドラマライター)
しかし、18年のドラマ『黄昏流星群〜人生折り返し、恋をした〜』(フジテレビ系)や、『中学聖日記』(TBS系)など、現実感があまりない設定でも、視聴者からストーリーにツッコミを入れながら楽しむドラマは、今までにもあったが――。
「『偽装不倫』がいまいちネタドラマになりきれないのが、丈の難病フラグです。第3話では、丈がたびたび頭痛に襲われ、部屋には脳神経外科の検査の診療予約票が置かれてるシーンもありました。丈が難病を患っていることを匂わせるこの演出に、視聴者からは、『え!?難病モノなの?』『余命僅かで不倫を楽しむ男の子の話だったのか…』といった驚きの声が出た一方で、『軽く見るドラマかと思ったら…重い話いらない』『難病モノだったら気軽にツッコミとかできなくて嫌だな』といった声が寄せられてしまいました」(同)
正統派恋愛ドラマにも、ネタドラマにもなりきれない本作。このまま下がり続ける視聴率とともに、ストーリーも迷走してしまうのだろうか――。