大会の注目は、バンクーバー五輪終了後不振が続く浅田に集中していたが、今大会で浅田は、25日のショートプログラム(SP)で今季初のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決め、首位。翌26日のフリー演技もソツなく決め、女王復活を印象づけたが、ここ最近フリー演技が好調の安藤(SP2位)が、今季最高の演技を見せ、観客の大喝采を浴びる。結局安藤は137.58点の高得点を挙げ、みごと女王・浅田を逆転。劇的な優勝を達成した。
完璧なスケーティングに成功し逆転勝利を確信したか、演技終了の瞬間から満面の笑みを浮かべたミキティ。スランプのまま迎え15位と惨敗した06年のトリノ五輪以来、泣き顔と苦悶顔ばかりが印象的だった彼女だが、苦難を乗り越えた笑顔は、晴れ晴れしく爽やかで、観る者たちの心を大いに打った。
しかし最高の笑顔を見せたあとのミキティの姿に、「おいおい」と思った男性ファンは多かったのではなかろうか。スケーティング後、専属コーチのニコライ・モロゾフ氏と抱擁を交わした安藤。その刹那モロゾフ氏が思わせぶりな動きを見せたせいで、「モロゾフがミキティの胸を触ろうとしていた」「モロゾフが熱いキッスを交わそうとにじり寄ったが、安藤が恥ずかしがって避けた」などなどと、ネット上が騒然となったのだ。
安藤の専属コーチに就任以来、両者の目標は、ズバリ4年後のソチ五輪金メダルに他ならないが、今季の安藤は、得意のジャンプに磨きをかけ絶好調が続いている。この好調も、今年3月より、モロゾフ氏との専属契約の続行が決まったことによるモチベーションアップが大きそうだ。やはり、愛の力は強いと言うべきか。