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野球 横浜・野村監督説の裏側

 「TBSはいったい何をしているんだ!?」。ある大物プロ野球OBが怒っているという。1弱といわれる横浜球団に対し、経営努力を見せない親会社TBSを糾弾したものだが、1弱の現状を打破する奇策として、楽天から今季限りでの勇退を宣告されている野村克也監督の起用話が浮上している。その背景に迫った。

 プロ野球界のある大物OBが苦言を呈するものも無理はない。
 横浜は開幕6連敗を喫するなど今季も予想通りの弱さ。昨シーズン、あわや100敗の危機、94敗を喫してセ・リーグのお荷物になったのに、これといった補強もしないままペナントレースに突入した。現在、最下位と案の定の成績だからだ。
 今季だけのことではない。TBSがマルハから横浜球団を買収した当初から「テレビ局なのだから、PR戦術はお手の物のはずなのに、なぜTBSは何も仕掛けないんだ」という不満が野球界から漏れ聞こえてくる。
 「お金をかけて球団を強くするつもりがないのならば、球団を身売りしろ!」という声さえ野球ファンだけでなく、球界OB、関係者からも公然と出ているのが現状だ。
 だが、TBS関係者は事実をこう明かす。
 「球団を身売りしろと言われても、今のような弱くて魅力のない球団を買ってくれるような企業はありません。笑われるかもしれませんが、10年かけても強いチームを作らなければ、買い手は現れません」。身売りしたくても、身売りできない寂しい現実を暴露する。

 楽天本社から株の買い占めを仕掛けられ、3年にも及ぶ泥沼の攻防戦の末、ようやく買収されることから逃れたTBS。逆に球団は身売りしたくてもできない惨状というのだから、世の中はどこまでも皮肉だ。
 そんな中、今季限りで勇退を迫られている楽天・野村克也監督の来季横浜監督情報が流れている。だが、来季、横浜・野村監督の情報も、真相は後ろ向きな話なのだ。
 「どうせ勝てないのなら、楽天でテレビ局に好評なノムさんの自虐的なボヤキで、ファンに話題を提供すればいいじゃないか。TBS独占のノムさんのボヤキと銘打ってやればいい。弱い横浜にはピッタリだ。ノムさんにとっても、まだ監督をやりたいのだから、渡りに船だろう」。テレビ局関係者はこう核心発言している。
 身売りもできず「ない袖は振れない」と球団経営に不熱心なTBS。世代交代を理由に、楽天から今季限りで勇退宣告を受け不平不満タラタラの野村監督。両者にとって利益は合致している。
 だが、ファンが本当に支持するのか。楽天は新球団としてゼロから出発した。だからBクラス続きで弱くても、仙台のファンは暖かく見守ってくれる。まだマルハが親会社の時代とはいえ、横浜は1998年に権藤博監督の下で日本一にもなっている球団。負けてもいいから、ノムさんの自虐ボヤキ節さえあればいいという単純なものではないだろう。
 野村監督には球団史上初のOB外監督として話題を呼んだ阪神時代の例がある。ヤクルト時代にリーグ優勝4回、日本一3回のID野球をダメ虎に注入するのが阪神側の狙いだった。
 だが、期待外れで、3年連続最下位、解任されている。阪神は巨人と並ぶ老舗球団で人気も全国区だから、負けてばかりでは通用しなかった。
 弱さぶりでは当時のダメ虎にも負けないセ界1弱の横浜。「弱いチームばかり引き受ける宿命の監督や」とボヤく野村監督だが、2度あることは3度ある、で、ウワサ通りに3球団目の就任になるのか。

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