仲間の分もここは負けられない。同僚のポルトフィーノが先週のアーリントンCでよもやの急失速。が然、風雲急を告げだした桜戦線を「無風」に戻せるか。2歳女王トールポピーがいよいよ始動する。
「前走後は放牧でリフレッシュし、このレースから逆算して調整を続けてきた。良くなっていますよ。カイバ食いの心配がなくなって、体がひと回り大きくなりましたから」と酒井助手はうなずいた。
前走の阪神JF時は466kg。それが今は482kgもあるという。線の細さが唯一といっていい弱点だったが、今は大幅にボリュームを増している。
だからこそ、調教も攻められる。
「中間はCWコースで3本追い切った。パワーアップを感じるし、先週は追って弾けてくれた」
休み明けだが、調整には寸分の狂いもない。全兄のフサイチホウオーは3歳になって成長力の乏しさを露呈したが、妹はしっかりステップを登っている。
それにしても、阪神JFは衝撃的な強さだった。1勝馬の身で厳しい抽選をくぐり抜け、力強い末脚を見せた。持続力のある確かなスパートは直線が長く、ゴール前に急坂のある阪神でこそ威力を発揮する。
「走ることにまじめなタイプだから、休み明け初戦から力を出してくれるはず。本番を前にいい結果を」確固たる主役として桜に臨むつもりだ。
【最終追いVTR】先週に続いて古馬オープンのトーセンキャプテン、ポップロックとCWコースで3頭併せを行い、5F65秒8、上がり3F38秒1→12秒6(馬なり)を計時。角居流の後半3Fだけのケイコだったが、直線は自らハミを取ってシャープな伸び。最後は半馬身先着を果たした。状態は完ぺきだ。