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GI天皇賞・秋 注目は黄色と黒の縦ジマ勝負服 狙え!社台ファーム2頭 ダンスインザムードとローエングリン

 「第134回天皇賞・秋」(GI 芝2000m 東京29日)は黄色と黒の縦ジマの勝負服2頭が熱い!女傑っぷりが板についてきたダンスインザムードと脚質転換が奏功し完全復活したローエングリンの2頭だ。ともに前哨戦の毎日王冠で好走。名門・社台RHが96年のバブルガムフェロー以来、10年ぶりとなる秋の盾獲りに闘志を燃やしている。
 天皇賞・秋といえば藤沢和厩舎。96年のバブルガムフェローを皮切りに、02、03年のシンボリクリスエス、04年のゼンノロブロイと史上初の3連覇を達成するなど計4勝をマーク。一昨年にはワンツーフィニッシュも記録している。
 そんな“盾厩舎”が今年送り込むのが、前2年で(2)(3)着とあと一歩で涙をのんできたダンスインザムード。
 デビューから4連勝で桜花賞を制覇し、同厩舎に初のクラシックのタイトルをプレゼントした馬だが、一時は競走生活の危機もあった。3歳暮れの香港Cで13着と惨敗。以降、(9)(18)(8)(12)(8)着と大スランプに陥ってしまったのだ。「本当に良くなったのはマイラーズC(2着)の後くらいから。性格的にきついところがある馬。今、思えば使い込んだ疲れもあっただろうし、ストレスもあったろう。時間がかかったが、よく立ち直ってくれた」と藤沢和師。
 復活を遂げた今期は新設GI・ヴィクトリアマイルの初代女王に輝くと、安田記念(5着)を挟んで、3度目の海外遠征になった米国GIII・キャッシュコールマイルも快勝。前哨戦の毎日王冠でも牡馬相手にクビ差2着と力を見せた。
 米国にも帯同した葛西助手は「どっしりと落ち着いているのが何より。向こうでは関係者に『本当に2年前(アメリカンオークス2着)と同じ馬かい?』ってびっくりされたくらい。背が伸びたし、体もひと回り大きくなった。今は精神面の心配がないから、こちらも余計なことを考えずに攻め馬ができる」と言う。
 1週前の追い切りは芝コースでサーッと流しただけだが、動きは軽快で馬体もふっくら見せている。「3頭併せを前に置いて、平常心を保つケイコ。いい感じだったね。前走は(安田記念時より)22kg増えていたが、本来、あれくらいあっていい馬だから」と同助手。
 社台ファームの生産馬だけに、今年いっぱいで繁殖に上がることがすでに決定している。オークス馬ダンスパートナー、菊花賞馬ダンスインザダークの全妹という超良血だけに、牧場側の期待も大きい。
 「強い馬がそろうが、2着した時は3歳でまだ成長途上だったし、去年はいろいろあったなかでの3着。今年が一番充実しているから」と同助手。
 文字通りのラストチャンスで“三度目の正直”がなるか。

 昨年のマイラーズCから1年半、勝ち星から遠ざかっているローエングリンだが、「むしろ今が一番いい。ようやく理想型に近づいてきた」と伊藤正師は言う。
 「若いころは先に行って結果を出していたが、もともとは中距離で差す競馬をさせたいと思っていた馬。毎日王冠(3着)は負けたとはいえ、最高のレースだった。全体を10とすると、もう8までは差し馬になっているね」
 ひと口に脚質転換というが、生き物が相手だけにそう簡単なことではなかった。まして、行きたがる気性は人(馬?)一倍で、スピードも豊かなローエングリンにおいては。
 「結局、成果が出るのに7戦もかかったけど、今思えば、冬場に短い距離を使ったことが正解したね。守備範囲外の厳しいレースを経験して馬に“走るぞ”という気持ちが出てきた」
 3走前の関屋記念で上がり3F32秒9の鋭脚を繰り出して0秒4差4着すると、前々走の京成杯AHでは(同)34秒3で0秒3差4着、前走は(同)34秒4で0秒2差。差す競馬が板につき、一戦ごとに勝ち馬との差は縮まってきている。
 中2週と間隔が詰まっているため、速い追い切りは先週末の1本だけだが、気配は上々。馬体、毛ヅヤの良さは相変わらず目立っている。「順調にきているよ。前走あたりからケイコの動きに迫力が出てきたし、状態はいうことない。今のこの馬なら、東京の2000mも望むところ」
 ディープインパクトの去就に注目が集まった今年の天皇賞・秋だが、結局は回避した。「凱旋門賞で3着は大変なこと。ボクもローエンで経験(仏ムーランドロンシャン賞2着)したけど、まったく環境の違う海外で走らせるのは並大抵の苦労じゃない。頑張ったと思うし、みんな、もっと褒めてあげなきゃ」と同師。
 「正しい選択じゃないかな。あれだけの馬だから、最高の状態で出てこないとね。そうじゃないと、負かしても面白くないから」と続けた言葉に、7歳にして本格化した愛馬に対する確かな信頼と自信が見て取れた。

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