内部のそんな悪評が祟ったのか。自ら校長を務める小学校の海外への修学旅行中にカジノなどを訪れ、学園費1000万円以上を私的に流用していたことが告発により判明し、一躍有名人となった学校法人『文理佐藤学園』(埼玉県狭山市)の佐藤仁美学園長(44)。
同法人は「西武学園文理」の冠名で小学校から大学、その他、専門学校を含め埼玉県内に計8校を運営している。小学校では毎年“国際化こそこれからの日本の教育の根幹”として、5年生はイギリスへ5日間、6年生はアメリカへ6日間の修学旅行があり、佐藤学園長は下見・引率の名目で度々現地へ出向いていたのだが、その費用の一部を私的に流用し、遊興費や賭博、宝石、洋服などの購入費に充てたとされている。
「昨年アメリカへ修学旅行に同行した際は34日間も滞在し、ディズニーワールドやラスベガスへ行き、さらにニューヨークではブティック、宝飾店で買い物三昧。それらの支払いに学校法人のクレジットカードや修学旅行の積立金を使い込んでいたと言います。これが学園の内部関係者から文科省に告発され、大手新聞社の知るところとなったのです」(全国紙社会部記者)
問い合わせに仰天した学園側が調査委員会を立ち上げたところ、私的流用の事実が判明。9月4日には学園長の父でもあり創業者の佐藤英樹理事長が会見を開き、調査の途中経過と謝罪を行った上で、学園長が'12年〜'15年に計9回海外旅行に出掛け、その費用総額7150万円のうち少なくとも1482万円を私的に流用したことを公表した。
しかし、冒頭の学園関係者が言う。
「あんな調査はまったくアテになりませんよ。ホテル代は流用に入っていませんし、それもすべて最高級のスイートですよ。しかも今回の調査は海外旅行だけ。日本国内でも使い込んでいたっておかしくありません」
理事長によると、学園長はすでに全額弁償しており、役職の辞任届を提出しているというが、しばらくは波紋を呼びそうだ。