たとえば、ピン芸人のチャンス大城。もはや表舞台で見ることがゼロになった彼だが、かつては、心臓が右、心臓以外の臓器もすべて左右反転である特異な体質を生かして、ダウンタウンや嵐の番組に出演。だが、1児のパパになった現在は、アルバイト生活で生計を立てる日々。辛うじてお笑いライブには出ているものの、ギャラはスズメの涙だ。
幼少期はいじめられ、大人になってからも辛酸をなめてばかり。せつないのは、そんな大城と交際していた有名女芸人Kが、その過去を隠ぺいしている点だ。
Kは、吉本興業が運営している芸人養成所NSCに通っていたころから、同僚だった飛石連休・藤井ペイジと交際。その藤井が初体験の相手であったと、テレビでバラされている。
しかし、実のところは、交際していたのは、藤井より大城のほうが先。当然、体の関係を持ったのは、大城が先だ。ところが、もはやカルト芸人に成り下がった大城と関係があったことは、Kにとって汚点。スルリと差し替え、なかったことに詐称した。
似たようなパターンでは、売れていない女芸人が、のちに売れた芸人と交際していた過去を打ち明けることもある。マリア・ゆみみはザブングル・松尾陽介と、ロリィタ族はアルコ&ピース・酒井健太と、なかのよいこは劇団ひとりと、関係があったことをカミングアウト。逆パターンとして最近は、misonoが岸田健作と、プリンセス金魚・大前亮将と男女の関係にあったことを明かしている。
芸能人にとっては、付きあっていた過去より、話題にならない現状のほうが厳しい。芸能界は、リアルに世知辛いということか。(伊藤由華)
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