「友人が開いてくれた飲み会でタイプの人がいたんです。それでSNSの情報を交換したのですが、彼のページに書かれている文章が、小学生みたいだったので一気に冷めたことがありました。私は出版業界で働いているため、一般的な文法からズレた書き方をしている人を見ると引いてしまうんですよね。特に感嘆符・疑問符の後に全角空白がなかったり、三点リーダーを使う際、二つでなく一つの人を見ると残念に思ってしまいます」
三点リーダーといえば、過去にも『使い方が間違っている人は笑われている』といった記事が大きな話題となった。さらに出版社や大手ニュースサイトも偶数使用で統一されているため、近年は厳しい視点で見る人が増えているという。
「最近は石原さとみでドラマ化された『校閲ガール』も流行ってますから、文章作法にこだわる女性が増えているんです。気軽に書き込めるSNSですらも私は許せないですね。例えば素敵だと思っている人の字が汚かったらショックじゃないですか? 私にとって三点リーダーなどの文章作法はそれと同じなんです。決して恥ずかしいことではないのですが、恋人になる人には一般教養として知っておいてほしい」
厳密には三点リーダーの単数使用が間違いというわけではない。しかし出版業界の常識が世間に広がったことで、莉奈さんのような拘りを持つ人も増えているようだ。
(取材/構成・篠田エレナ)
写真・matsuyuki