しかし、迎えた14年目。セ・リーグ6球団は近年とは一味違う戦いぶりを見せている。日本野球機構(NPB)の公式サイトに掲載されている今年の交流戦成績(6月10日時点)を見ると、現在セ・リーグの成績は「33勝33敗・勝率.500」で、パ・リーグの成績も「33勝33敗・勝率.500」と全くの五分。冒頭で触れた分の悪さを考えると、セ・リーグの健闘ぶりが大いに伺える数字となっている。
ちなみに、この1週間前の6月3日時点では、セ・リーグは14勝21敗で大きく黒星が先行していた。ただ、6月9日にセ6球団全てが勝利を収めた(4年ぶり史上3度目)こともあり、1週間で7つの借金を一気に完済することに成功している。
2009年以来、史上2度目となる勝ち越しが現実味を帯びてきたセ・リーグ。これまで続いてきた「セ低パ高」の流れを、果たして止めることができるのか。それには、ビジターでの戦いが続くこの1週間に全てがかかっている。
今年の交流戦におけるセ6球団のビジター成績を見ると、ヤクルト(3勝0敗)以外の5球団は全て黒星が先行している。また、現行の試合数(18試合)となった2015年から昨年までを見ても、ビジターの9試合で勝ち越した経験があるのは広島(2015年・2017年)と阪神(2017年)のみ。その他の4球団は過去3年全て負け越しを喫してしまっている。
地の利を得たパ6球団に、セ6球団のほとんどが屈しているという昨今の状況。ただ、これを覆さなければ、今年もまた例年と同じような結末になってしまうだろう。今日から始まる勝負の“ビジター週間”。ホームで迎え撃つパ6球団に対し、セ6球団はどのような戦いぶりを見せてくれるだろうか。
文 / 柴田雅人