今回の一件は、女性お笑いコンビ・Aマッソがイベント内にて、女子テニスプレイヤーの大坂なおみ選手に対して、「漂白剤が必要」とネタにしたことから始まっている。彼女たちが謝罪して騒動は落ち着いたにも関わらず、ラリー氏がコラムにて「差別的発言を擁護するつもりはない」としつつ、「彼女たちの内なる差別心の発露ではないと考えるのが自然」、「不勉強・不注意によって問題発言をしてしまった」、「芸人という職業を見下す『芸人差別』の意識がある人がいる」などと綴って擁護した。
「ラリー氏は、彼女たちの発言に対するバッシングが我慢ならなかったのでしょう。差別自体を肯定していないと何度も綴っているものの、あまり勉強しないまま感情的に書いてしまったのが失敗でしたね。中には、必要以上にラリー氏の発言を取り上げて炎上に一役買っているユーザーもいますが、ネットの人たちは芸人を差別しているわけではなく、発言に対してコメントをしているだけ。そこをはき違えています」(芸能ライター)
ラリー氏の書くコラムは、たびたび炎上していることでも話題だ。先日は東洋経済オンラインのコラムで、明石家さんまをネタに「『老害化する笑いの天才』の限界」を発表。お笑いファンから苦情が殺到した。また、日刊ゲンダイデジタルに寄せたコメントでは、お笑いコンビ・金属バットが黒人ネタで同じくバッシングされたことに対しても「擁護する」と発言し、炎上している。こちらも彼らが「意識的に行ったのか、無意識に発言したのか」について焦点を当てており、擁護するポイントが「ずれている」との声もあった。
「こうした問題は非常にデリケート。お笑いを愛するが故の過ちなのでしょうが、テーマにするべきではなかったですね。お笑いという世界は特殊で、世間誰もが『簡単なもの』と捉えがちで批評したがる人が多いです。ただし、文章や言葉で表現し、説得力を持たせるためには、表現者自体がお笑いに携わっていないと、芸人やファンから何かと批判を浴びがちです。知識披露と批評は別物。舞台に立ってネタを披露したこともない人が、お笑いの批評をするなんて、野球好きのサラリーマンが監督の采配に物申しているのと一緒ですからね。それを発表されれば、『何言ってんだ?』と違和感を持つ人がいても不思議ではない。素人がお笑いを語るのは諸刃の剣なんですよ」(同上)
1日現在、ラリー氏側からの謝罪はなく、静観の姿勢を貫いている。これまでもたびたび炎上してきたことがあったが、ここまで大きなものはなかった。今回の件でどんなコメントを発表するのか、それともしないのか? 今後の動向が注目される。