フィールドベアーに初重賞制覇のチャンスがめぐってきた。
昨秋にオープン入りしてから、重賞では(9)(5)(7)着と結果を出せず、壁にぶつかった感があった。それが今年の4月を境にオープン特別を2勝、GIIIでも(3)(2)着と大変身。とくに前走・函館記念はハナ差と際どい勝負だった。担当する原園厩務員は躍進の理由をこう説明する。
「福島民報杯から思い切ってメンコを外したのが良かったみたい。番手で競馬をできるようになったのは大きいよ。以前は競馬の前日にゲート練習をやっていたけど、ここのところはやっていないからね」
さらに、忘れてはならないのが、主戦の秋山騎手。33戦中30回手綱を取り、ベアーを知り尽くすこの名パートナーの存在が大きいというのだ。
「前走後も一番悔しがっとったのは秋山。メンコを外したり、ハミをかえたりしたのも彼の助言があってこそ。フリーの立場でここまで熱心なヤツはなかなかおらんで。だからこそ、あいつに勝たしたいんや」
函館では<3501>と鬼の強さを誇るが、意外にも札幌コースは初めて。が、原園さんは「たまたま函館に実績があるだけで、まったく心配はしていない。自分の競馬をするだけ」と意に介していない。
遅咲きの5歳馬が真夏の主役になりそうな予感だ。
【最終追いVTR】前日から降り続く雨の影響でWコースのコンディションが悪いため、芝コースで単走。以前のようにガーッと行くところもなく、ほどよい気合乗り。仕掛けられてからの反応も抜群で、内容、動きともに文句なしだ。