しかし、この決定は、マラドーナ復帰の予兆だと見る関係者が、日本サッカー協会の上層部にいる。
それはなんと、小倉純二会長(72)。「戻ってくる確率は8割だと思います。コーチの人選で協会とモメただけだという話だから(監督復帰は)簡単でしょう」と、来年早々にも復帰する可能性が高いことを明かしたのだ。小倉会長は、FIFA副会長でもあるアルゼンチン協会のグロンドーナ会長とも親交が深い。これは、ひょっとすると信憑性の高い発言なのかもしれない。
南アW杯でベスト8入り止まりだったマラドーナ前監督は7月の終わりにコーチの人選を巡りグロンドーナ会長と対立、解任されたが、国内には根強い復帰論がある。日本協会も密かに復帰を待ち望んでいるというのだが…。サッカー関係者はこう明かす。
「本当はもっと早く復帰して日本との親善試合(10月8日、埼玉スタジアム)を指揮してもらえれば注目度も増していいのに、と考えた日本協会関係者もいたほどです。チケットの売り上げにも貢献できますしね。ただし、マラドーナ氏だと、薬物摂取の過去から2002年の日韓W杯のときのように入国ビザが発給されない可能性は残りますがね。それでも一国の代表監督という立場なら、超法規的措置で入国許可が出るとは思います」
日本戦はバティスタ暫定監督が指揮を執る予定だが、もしも復帰が親善試合前に早まるようだと、日本サッカー協会は大急ぎで法務省を説得にかからなくてはいけなくなりそうだ。