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やはり重症だった…日本ハム・清宮、涙の骨折で「高校時代からの夢を捨てることになりそう」

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清宮幸太郎

 右手有鉤骨を骨折した清宮幸太郎(19)のリハビリに関する新情報が飛び込んできた。「バットを振るところまで回復した後も、痛みと戦うことになるのではないか」というのだ。

 「球団がようやく、清宮の怪我に関する新しい情報を発表してくれました。全治3カ月くらいだろう、と。3カ月を要する骨折ということは、やはり重傷だったわけです」(スポーツ紙記者)

 単純に計算して、6月中旬以降、打撃練習も再開することになりそうだ。チーム全体が熱さでバテてくる8月、優勝争いで1試合も落とせなくなる9月以降に帰ってきてくれるのなら、栗山英樹監督もひと安心といったところだろう。

 しかし、有鉤骨の骨折がスラッガーにとってかなり深刻な故障であることは各メディアも伝えている。巨人・原辰徳監督も有鉤骨を骨折し、その後本来の豪快なバッティングを失った経緯がある。元近鉄・中村紀洋氏らも痛みが慢性化したことを打ち明けていた。

 「復活した選手もいます。中田翔も有鉤骨骨折を経験しています。骨折の後遺症が打撃不振の原因に挙げられたことは一度もありません」(プロ野球解説者)

 中田翔のように完全復帰できればいいのだが、清宮のリハビリには終始、痛みが伴いそうだ。

 「高校時代に打ち明けた夢を捨てることになりそう」(球界関係者)

 こんなことがあった。高校時代、東京五輪の追加種目に野球・ソフトボールが当選したことを受け、清宮は記者団にその感想を求められている。そのとき、清宮は「出たい!」と“夢を語っていた”のだ。

 もっとも、いくら将来の大物とはいえ、高校生に時事ネタの感想を求めるのもおかしな話だが、清宮が東京五輪に興味を持っていたのは本当のようだ。

 「進学か、プロ入りかで悩んでいたとき、東京五輪の話も出たんです。当時、東京五輪はプロとアマチュアの混合チームになると見られていました。それは、追加競技に入るため、プロ野球だけではなく、学生、社会人の各野球組織が一丸となってPR活動を続けたからです。五輪本番のオイシイところだけ、プロが持っていくのは不公平ですからね」(ベテラン記者)

 現時点で、東京五輪を戦う侍ジャパンがどんなチーム編成になるのか正式には発表されていない。しかし、当時の清宮は「アマチュア枠」があると信じていたのだろう。進学を捨てきれなかったのは、大学生として活躍したほうが東京五輪に出場する可能性が広がると思ったのだ。

 この夢はプロ野球に進んでからも持ち続けてきた。3月9、10日に行われた侍ジャパンのメキシコとの強化試合で清宮は初招集を受けたが、先の有鉤骨骨折で辞退している。骨折さえなければ、夢はかなりの可能性で実現していたという。

 「筒香、千賀、菊池涼介といった侍ジャパンの主軸選手たちが米球界挑戦の意向を表明しています。筒香と菊池涼介は今オフ、入札制度で挑戦する可能性も高い」(前出・同)

 期待されていたのは大砲候補としてだけではない。強化試合の数字を見ると、侍ジャパンはNPBが考えていたほど観客動員数、テレビ視聴率が良くない。清宮を起爆剤にしたいとの目論見もあったのだ。

 「痛み止めのクスリはドーピング検査で引っかかる可能性もあります。かつて、古田敦也氏はシドニー五輪に出場するにあたって、風邪薬すら服用しないで調整していました」(前出・同)

 清宮も薬物検査の厳しくなったオリンピックに出場したいのならば、リハビリ中の飲み薬についても考えなければならない。もっとも、中盤戦以降に戦列復帰して“爆発的な活躍”をしなければ、代表にエントリーすらされないだろう。痛みをこらえて打撃フォームを見失うよりも、チームの戦力になることを一番に考えてほしいが…。

(スポーツライター・飯山満)

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