いよいよ小橋がタイトル戦線に復帰か。腎臓ガンによる戦線離脱からの復帰後、この日の20周年記念試合を含めて7試合をこなした。復調に伴い、小橋自身は次期シリーズに開催される「グローバルタッグリーグ戦08」への参戦に前向きな姿勢をうかがわせた。
「自分としても参戦については慎重だが、どんどんやっていきたい気持ちはある」と明言こそ避けたものの、タイトル戦線復帰に意欲を見せた小橋。今シリーズでの5試合を終えた日本武道館大会後、定期検診の結果次第では正式に参戦表明もありそうだ。
この日のデビュー20周年記念試合で勝利こそ挙げられなかった小橋だが、坂本龍馬チョップ、玄界灘落とし、67連発のマシンガンチョップ、青春の一撃。さらにはここ最近ではあまり見せていなかったローリングクレイドルやテキサスクローバーホールドまで繰り出すなど大奮闘。8人タッグマッチとはいえ、38分04秒と復帰後最長の試合時間を戦い抜き、徐々に体力が戻ってきていることをうかがわせた。
また、今シリーズでは17日の名古屋、21日の大阪、23日の京都、3試合でタッグを組み、最も近くでつぶさに小橋を見てきた本田多聞も「試合に慣れてきていると思う。そこまでやらなくてもと思うほど」と驚くほど、小橋は心身ともにトップフォームに戻りつつあるようだ。
小橋は波瀾万丈の20年間を「引退という文字が浮かんだときもあったが、単なる通過点」と振り返り「まだ半人前。これから一人前を目指してプロレス道を邁進していく。男は40歳からだよ」と力強く宣言。“絶対王者”と呼ばれた男が再びベルトを懸けた戦場へと舞い戻る日は近い。