1980年にトシちゃん、81年にマッチという順番にレコードデビューをしたのだが、ヨッちゃんのデビューというのがなかなか決まらなかった。元々ヨッちゃんはアイドル志向が低かったみたいで、ソロのアイドル歌手というのにこだわりは無かったという。2人に遅れて83年にアルバム『待たせてSorry』でデビューすることになった。そして83年9月にTHE GOOD-BYEを結成して、同年9月にシングル『気まぐれOne Way Boy』でデビュー。この年の新人賞を総ナメにして、新たなヨッちゃんのスタートとなった。トシちゃんやマッチと違うスタンスになったヨッちゃんは、王道アイドルとは掛け離れてしまったが、個人的にはこういう展開は楽しみでもあったので、私はヨッちゃんの活動を知らないうちに追っていたところもあった。
そんなヨッちゃんと私は84年9月に出会いがあった。当時の私は高校1年生。私の高校は体育の授業は、グランドが狭かったこともあり、荒川土手で授業をすることが多かったのです。ある日、授業のために荒川土手に移動していると、目の前でドラマの撮影をしている現場に遭遇したのだ。それが『3年B組金八先生スペシャルIII』の撮影で、土手の側で煙突に昇っている人がいたのだ。それがまさかのヨッちゃんだったのである。会った訳ではなく遠目で見ただけだったが、この出来事が強烈な印象に残ったことで、ヨッちゃんと話しがしたいという願望が芽生えてきた。
84年10月に『ザ・グッバイのマリーナ・マイ・フレッシュ・ライブ』(TBSラジオ)という公開番組がスタートすることになり、私はこの収録の1回目から参加することにした。約1年続いた番組に、ほぼ皆勤賞レベルで収録を観に行っていた。もちろん出待ちもして、煙突の件も話しをしたり、他愛の無い話が多かったが、毎週のようにヨッちゃんと話しが出来た。
THE GOOD-BYEの現場に頻繁に出向くようになった私は、そこで女の子の知り合いも増えてきたのだが、そこに中学時代に同じ塾に通っていた女の子がいて、奇跡の再会を果たしてしまった。その子とは恋人になるとかそういうことは無かったが、彼女はTHE GOOD-BYEの出演現場では、常に私に最前列の席をキープしてくれていたのだ。というのも私が常に写真を撮っているので、THE GOOD-BYEファンのカメラマンとして席をキープしてくれていたのである。
次第にTHE GOOD-BYEの活動の場も激減してしまい、90年には活動を停止してしまい、ジャニーズ事務所も辞めてしまった。活動停止後はソロのギタリストとして活動するのだが、95年にいきなり結婚を発表した。相手は元祖メガネ系AV女優と言われた野坂なつみである。人気絶頂だったAV女優と元ジャニーズの結婚は誰もが驚いたことである。この結婚を色眼鏡で見る人も当時は多くいたが、ヨッちゃんにとってはそんな世間の言葉など関係無く、我が道を進んでいった。
結婚後も充実した仕事っぷりを見せてくれたヨッちゃんだが、2000年に仮面ライダー生誕30周年を記念して結成されたバンド『RIDER CHIPS』に参加をした。密かに仮面ライダー好きの私は、そのコンサートを観に行くことにした。カッコ良くて凛々しいヨッちゃんを見て感動してしまった。
現在もギタリストとして浜崎あゆみのギターを担当したり、様々なシーンで活躍しているので、今後もヨッちゃんの活躍を見て行きたいと思う。
(ブレーメン大島=毎週土曜日に掲載)
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。