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ぽこたがお笑いトリオロバートに聞く エンタメ人としての哲学

 ニコニコ動画への動画投稿を機に、2008年あたりからネットユーザーの間で人気に火がつきだした、ぽこた。年始にはソロシンガーとして初のツアーを成功させ、今後の躍動が期待される。そんなぽこたが、作品づくりやエンタメ人としての哲学を、ロバートから学ぶ。(伊藤雅奈子)

 ぽこた「ネタを作るとき、いいフレーズが浮かんだら、メモったりするんですか?」

 秋山「メモりますね、忘れちゃヤだなっていうのは。あと、テープレコーダーを持ってますよ、芸人のクセして」

 山本「思いついたとき、録音できるようにね」

 秋山「♪トゥルルン、トゥルル♪って音に乗せて、変なこと言うとか」

 山本「そういうのって、ミュージシャンもやるんですよね?」

 ぽこた「言葉は吹きこみますね」

 秋山「その瞬間を逃すと、2度と出てこないとか、ないですか?」

 ぽこた「あります!」

 秋山「それが悔しくて仕方ないんですよね、さっきのマジで良かったのに〜! って」

 馬場「でも、どうしても声を録れない状況ってあるじゃん。電車のなかだったり」

 秋山「そういうときは、携帯(電話)にメモったり。あと、運転してるときだったら、横に嫁が乗ってるときだと、『今から言うことをメールしてくれ』とか、『留守電に入れてくれ』って言います、忘れないように。あとから気づいて留守電聞いたら、嫁がひたすら訳わかんないことを言ってる(笑)」

 ぽこた「ハッハッハ(笑)。秋山さんって、コントでものすっごいキャラクターになることが多いじゃないですか。あれって、ネタなんですか、アドリブなんですか? ぜんぜんわかんないんです」

 山本「子どもになるやつは…」

 秋山「自分は子どもだって思いこんでやってます。そしたら、言葉がどんどん出てくるし、客観的に見ても、3歳の女の子に、この35歳のおっさんが扮するコントがあるんですけど(笑)、最初はお客さん、『怖〜っ』ってなってても、しばらくすると『かわいい』って言ってますから。勝ったと思いますね、その瞬間」

 ぽこた「噛んだときの対処法なんて、ありますか?」

 山本「入りこんでるときって、噛むのも気にならなくなるんだよね」

 秋山「そう。噛むのも芸にしてしまうから。だって、普通は噛むじゃないですか。2時間ドラマで2時間噛まないなんて、ありえないし」

 山本「僕らね、ツッコミってないんですよ。秋山が変なことやって、僕が素のリアクションになってるだけで」

 秋山「とりあえずやってみて、山本のリアクションも含めて文章に起こして、いちばん最後です、台本になるのは」

 ぽこた「すっごいですねぇ。僕なんて、楽器がなきゃ何もはじまんないけど、芸人さんは、体ひとつではじめられますね」

 秋山「そっちのほうがカッコいいじゃないですか。でも、楽器だとチューニングも必要ですよね。うちの山本なんて、チューニングが狂ったままだから(笑)」

 山本「僕のなかにチューナーは、ないから」

 ぽこた「それでも、あんなにおもしろいんですもんね」

 秋山「こっちは、地獄ですよ(笑)! もともと、いい楽器(山本のこと)を買ったつもりはないし、結成の段階で中古なんで、多くは求めてないけど、15年も弾いたから、そろそろ捨てようかなって」

 山本「捨てんなっ! 愛情が出たでしょうよ、愛情が」

 馬場「逆に、そこまでよく弾いてくれたな…」

【ロバート】山本博(左)'78年9月生まれ、群馬県出身。秋山竜次(後方中) '78年8月生まれ、福岡県出身。馬場裕之'79年3月生まれ、福岡県出身。'99年に結成。

【ぽこた】2008年よりニコニコ動画への動画投稿を開始。歌手として活動するほか、ミュージカル出演など幅広く活動。'11年12月にユニット「√5」(ルート・ファイブ)でメジャーデビュー。翌'12年12月には、ソロミニアルバムをリリースして、ソロデビュー。

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