原巨人が落合竜の逆襲にあった。
現在6連勝と勢いに乗る巨人はこの日、2ケタ貯金を目指し中日と対戦した。
初回に幸先よく1点を先制したが、8回に中継ぎの豊田清が立浪和義にソロ本塁打を浴び同点とされる。その後は両者譲らず延長戦に突入。だが10回、森野将彦に走者一掃の2点適時三塁打を浴び万事休す。阿部慎之助の本塁打で1点差まで追いすがったが、中日の守護神・岩瀬仁紀を攻めきれず2-3で敗戦した。
連勝がストップした原監督は「打線が見ての通りで、(投手陣は)1点も守れなかった。1番打者があんなにクルクル三振しては…」と珍しく“戦犯”の名を口にした。
普段は「投手が素晴らしければなかなか点は取れない」と、選手を擁護する発言が多いが今回は違った。それだけ中日戦には気合が入っていたのだ。原監督と中日といえば、昨年11月にWBCの選手派遣をめぐって、浅からぬ因縁がある。
この日、決勝打を放った森野、抑えの岩瀬はともに原監督が率いた侍ジャパンの第1次候補に選出する予定だったが、早々に辞退された選手だ。
当時、原監督は名前こそ出さなかったが「ある球団では誰1人協力者がいなかった」と糾弾。一方の落合監督も「あくまで選手個人の判断」と反論するなど、“場外バトル”を展開した。
昨シーズンは10勝14敗と中日に負け越している原監督。このままWBC辞退者に活躍され、また負け越しとなれば、世界一の監督の胸中も穏やかではない。果たして“オレ竜”を見返すことはできるのだろうか。今後の中日戦での原采配は見逃せない。