乃木坂46は2011年にAKB48の公式ライバルグループとして結成。デビュー曲「ぐるぐるカーテン」で音楽チャート第2位。さらに、サードシングル「走れ!Bicycle」では、指原莉乃(当時はAKB48)と直接対決を行い見事に勝利。その後も快進撃は続き、現在では秋元康氏が総合プロデュースを担当する大所帯グループの中でのCD売上では、紅白歌合戦に出場するHKT48、NMB48、SKE48を抜き、AKB48に続くポジションを獲得。AKB48へ交換留学生として派遣された生駒里奈も総選挙で選抜入り。名実ともにAKB48のライバルとしての地位をかためつつあり、アイドルファンの中では、「現在、もっとも勢いを感じるグループ」と言われていた。
さらに、紅白出場へ向け乃木坂46は最新シングル「何度目の青空か?」では、乃木坂46の最終秘密兵器として評価の高い生田絵梨花をセンターに抜擢。一部スポーツ紙でも事前に“内定”との報道があり、紅白出場への期待も大きかった。ファンからすれば、CDの売上枚数が乃木坂46の半分程度しかないHKT48が出場して、乃木坂46が出場できないことに納得できないとの意見も多い。なお今回の紅白出場歌手の選考基準についてNHKは、「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」としている。
メンバーも悔しさをにじませる。生駒里奈は自身のブログで、「そんな甘くはないですよね。トントン拍子に物事が進むわけないよね。もっともっと頑張らなければいけないって、努力しないといけないって青空の上の神様が言ったのかも知れませんね。この身朽ち果てるまで、私は自分も、みんなも坂を上がれる様に走ります。自分の言った事は曲げない!」、生田絵梨花もブログで、「これはきっと人生に残る悔しさ。でも! 進むしかないです! また頑張る!! 内定というニュースが出ていた分もファンのみなさんにはガッカリさせてしまったと思います」、秋元真夏は、「応援してくれていたのに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。一人一人アイドルである自覚をしっかり持って乃木坂を大きくしていきます!」とそれぞれコメントしている。
結成以来、とてつもないスピードでAKB48の公式ライバルとして、快進撃を続けてきた乃木坂46にとって今回の落選は、はじめての大きな挫折となったようだ。