両親を戦争で亡くし、十勝の開拓者一家に引き取られたヒロイン・なつ(広瀬すず)が、やがてアニメーターを目指して上京し、草創期の日本アニメ界で活躍するという物語が描かれた本作。しかし、SNS上ではアンチタグが作成され、毎話バッシングが殺到するなど、「黒歴史朝ドラ」ともなってしまった。
「最終回終了後、視聴者からは『結局、お金と人手を注ぎ込んだ壮大な広瀬すずプロモーションビデオだった』といった揶揄が聞かれました。なつは戦災孤児という生い立ちながら、人に恵まれて育ち、アニメーターになった際も不自然なほど周りがお膳立てしており、歴代ヒロインの中でも苦労知らずで、脚本に対する不信感も多く寄せられましたが、もっとも指摘が集まったのは、なつの外見が全く変わらなかったこと。最終回では、30歳半ば過ぎとなりましたが、見た目も服装も18歳頃からほとんど変わらず。『いつもビジュアル万全で多忙やら寝不足やら徹夜続き感が皆無』『本当に忙しいアニメーターだったのか?疲れたり年取ったりまったくしなかったから、何見せられてるか分からなくなった』という困惑の声が聞かれました」(ドラマライター)
一方、歴代ヒロインと比較する声も上がっているという。
「『黒歴史朝ドラ』と呼ばれた作品は、『半分、青い。』『純と愛』などありますが、ヒロインの永野芽郁や夏菜には、実はさほど批判が集まらず。『これが代表作になるなんて可哀想』といった同情が寄せられています。しかし、反対にヒロインへの批判が寄せられたのは、『まれ』の土屋太鳳、『わろてんか』の葵わかな。単純にストーリーに粗さがあるだけではなく、『なつぞら』のように、老けない、苦労が感じられない、ビジュアルがメインになっているという指摘があり、『役作りができていない』という苦言も多く寄せられました。土屋、葵は朝ドラで下がったイメージがいまだ払しょくできず、好感度の低い女優のまま。広瀬も二の舞になるのでは? といった懸念も囁かれています」(同)
歴代ヒロインも多く出演し、NHKが力を入れて制作したはずの『なつぞら』。悪い意味で視聴者の記憶に残る作品となってしまったようだ。