次なる目標はタッグリーグ制覇だ!
全日プロ創立35周年記念大会に王者として臨んだ健介。試合はロックアップの静かな立ち上がりから一転、激しい逆水平の打ち合いとなった。しかし、川田の前蹴りで場外に落とされた健介は、8日の開幕戦で失神させられたジャンピングハイキックを被弾。それでも花道で北斗ボムで反撃し、意識もうろうの川田をリング内に連れ戻すとラリアート2連発。一気に攻勢を仕掛けた。
しかし、15分過ぎからは3冠連続防衛記録を持つ川田も執念を見せ、逆水平、エルボー、ラリアートで打撃戦を展開。そのままジワジワと互いの体力を削っていった。
立つのもやっとの状態となった健介を救ったのは、やはり初載冠した時と同じ右腕だった。忌まわしきジャンピングハイキックを右腕で迎撃して払い落とすと、最後はキングバスター、北斗ボムと頭蓋骨をたたき割らんばかりの攻撃で川田をマットに沈め、26分5秒の激戦に終止符を打った。
試合後の健介は「3冠の歴史を知る人だからこそ初防衛戦の相手が川田さんで良かった。本当の意味でチャンピオンになれた気がします」と苦しみながらも死守した3本のベルトを手に笑顔を弾けさせた。
今年は左眼窩(か)底骨折の大ケガから復帰し、性悪男・鈴木みのるから3冠ベルトを奪取。さらには初防衛に成功と充実した年を過ごしている健介。しかし、最後にもう一つやり残していることがある。
全日プロを締めくくる「世界最強タッグ決定リーグ戦」の制覇だ。健介は新3冠王者となった翌日の8月27日に全日プロのベルト総取りプランをぶち上げている。3冠王者として今年のリーグ戦に優勝すれば自ずとその道は近くなるだけに、健介自身も「出たいよね」と出場を熱望していた。
激闘を続ける“外様エース”健介は早くも次なる至宝奪取に燃えている。