誰もが予想だにしなかった結末が待ち受けていた。
本来ならば、この日の決勝戦は準決勝で宇野薫に判定で勝利した青木と、川尻達也にTKO勝ちしたアルバレスの対戦になるはずだったが、アルバレスが川尻戦で右目を負傷。右眼結膜角膜損傷及び右眼窩底骨折(疑い)と診断されドクターストップとなった。
ルール上、KO負けした選手は勝ち扱いとならず、川尻も決勝戦には進めず。代替選手として、この日、リザーブファイトでブラックマンバに勝利したハンセンが出場した。
迎えた決勝戦。ハンセンが1度はテークダウンを奪われたものの、しのぎ切って反撃に出る。逆に左ストレートでダウンを奪うと、そのままうつ伏せになった青木にパウンドを連打。1R4分19秒、TKO勝ちを収めた。
見事に初代ライト級GP覇者&ライト級王座の“2冠”に輝いたハンセンは「まだ実感がわきません。でも素晴らしい夜でした。防衛戦は、まずエディ・アルバレス選手とやりたいです」とリング上でアピールした。
一方、無念の欠場となったアルバレスも「不運です。今夜誰が王者になろうとも、ケガを治して自分が挑戦したいと思っています」と表明した。
早くも次期防衛戦に向けて動き出したライト級戦線。笹原EPは初代王者と、ベスト4ファイターに加え、J.Z.カルバン、石田光洋の名前を列挙し「今年の年末とか3つぐらい面白いカードが組めそう」と語った。
青木VSカルバン、宇野VS川尻の遺恨ぼっ発など様々な問題を乗り越えて幕を閉じたライト級GP。だが早くも第2章が幕を開けた。ハンセンへの挑戦権をめぐる争いが激化しそうだ。