『M-1』は毎年さまざまなドラマを生み出す。今年はラストイヤーとなったジャルジャル、スーパーマラドーナのほか、ダークホース的存在として爪痕を残したトム・ブラウンなどが知られる。さらに、この大会にはあるジンクスが存在する。それは最下位コンビの低迷である。
「『M-1グランプリ』において、4000組以上のエントリーから決勝の9組に勝ち残るのは快挙といえます。しかしながら、本大会の決勝で最下位となってしまった場合、なぜだか『つまらない』『すべった』といった印象がついてしまい、以降の仕事に支障が出るようです。これが生放送の一発勝負の怖いところといえるでしょう」(放送作家)
過去には、2001年の第1回大会ではおぎやはぎが最下位となり、島田紳助さんが大会史上最低タイとなる50点をつけている。2005年の第5回大会では南海キャンディーズが最下位となり、山里亮太はしばらく「最下位キャラ」でイジられ続けた。2006年と2007年の第6回、7回大会ではPOISON GIRL BANDが2年連続で最下位となり、以降テレビから消えてしまった。2010年の第10回大会最下位のカナリアは2018年に解散している。
「近年でも、2016年の第12回大会の決勝で最下位となった相席スタートは『年内の仕事がなくなった』と嘆いていましたし、2017年の第13回大会のマヂカルラブリーは審査員だった上沼恵美子さんに怒られた芸人として腫れ物扱いです。今年はゆにばーすが最下位となり、川瀬名人が早くもイジられキャラとなりつつありますね」(前出・同)
ネット上でも、「川瀬名人は第二の山ちゃんだな」「これでメンタル鍛えられそう」といった声が聞かれる。ある意味では、笑いの厳しい世界を知ることができるエピソードだといえよう。