私は“血管フェチ”なんですね。腕とか手に浮き上がっている血管を見ると、ドキドキしてしまうんです。
ある飲み会に参加した時。隣に座った男性の腕をパッと見ると、私好みの血管が浮き上がっていました。思わず、「血管すごいね」と言うと、彼が、「触ってみる?」と言うので、触らせてもらいました。
>>彼女にマーキングする男~本当にあった怖い彼氏~<<
血管を指先でツンツンすると、ピクピク動いて興奮しました。それを見ていた周りの女子たちも、「すごい!」と盛り上がり、彼はだいぶ得意そうにしていました。そんなこともあり、私たちは距離が一気に縮まって、交際が始まりました。
付き合い始めてしばらくして、友人から飲みに誘われました。彼氏がいる子は連れて来てもいいということなので、彼を同伴。男女合わせてかなり大人数の飲み会になりました。
そこで、ほかの女子が、彼の血管に気付いたんです。彼も、自分の血管に自信を持ち始めていたようで、得意気に見せていました。
すると、別の男子が、「俺も結構すごいよ」と腕まくりをして見せ始めました。それが、彼以上の見事な血管でした。ピクピクというよりは、ボコボコ。よく見ると、首などにも太い血管が走っていました。女子たちの関心が全てそっちに向いて、彼は寂しそうにしていました。
しばらくして、私はトイレに立ちました。そこで彼が、店の隅の隠れたところにいるのを見つけました。背後からそっと覗くと、手を開いたり閉じたりしているんです。おそらく血管を浮き出させようとしていたのでしょう。
さらに、首の血管も浮かせようとしたのか、「うーっ」と唸り、頭に血を上らせようとしました。でも、お酒のせいもあるのでしょう、酔いが回り過ぎたのか、その場に倒れてしまいました。私は慌てて店員さんを呼び、あやうく救急車まで呼ぶ事態となるところでした。
写真・Andrew Otto