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「この作品の女性たちは、みんな結束しているのが観た瞬間に伝わってきて、女性の中にいた自分はすごく納得したんです」と前田。AKB48でセンターを多く務めた前田は「揉めたりもしましたけど、そんなに大ごとになったことはなくて、根っこに絆があって、会うと今でも安心するのが元メンバーのみんな。映画の雰囲気は『わかる、わかる』と思いました」と在籍時を振り返った。
数々の伝説を作ったメンバーについて、「みんな仲良くて、よく嘘だろと言われるんですけど、良い感じの距離感が女性だけだと作れるんですよね」と述懐。中でも絆が強かったのは板野で、「見た目とか性格も全然違うのに、同級生で誕生日とか全てが近かったんですよ。正面から嫌なことも言ってくれる子だったので、その分仲良くなるんですよね。とも(板野)と、すごく青春はしたなと思います」と神7の盟友を懐かしんだ。
2022年に『理解される体力』で監督デビューを果たした前田だが、「全てのことに意識が行かないと成立しない職業」と監督業を分析。「作品作りは誰に付いて行くかじゃないですか。監督はそう(付いて行きたい人)であってほしいし、自分も見落としてしまうことが多くある」と反省の弁も。長男を撮影現場に連れて行くこともあり、「子どもが現場にいるとみんながすごく笑顔になるのは、大人自身も救われているんじゃないかな」と実感している。
「子どもが生まれた時に、自分の何かを犠牲にした未来を想像して怖くなったんですよ。子どもの成長によって変えて行けたらいいなと思うんですけど、シングルマザーになった時にすごく楽になりました。1人で子どもを育てられた方がいいなと思ったし、基本的に私1人で育てる意志はずっとあります」と心情を打ち明けた。息子には「女性を大切にしてほしいです。女性に囲まれてだいぶジェントルマンになってきたんで、そのまま行ってくれたら」と成長を願った。
(取材・文:石河コウヘイ)