3冠獲得の大きな要因は、国民が注目したスポーツのビッグイベント。22年度は、昨年11月にサッカーワールドカップカタール大会を放送し、日本対コスタリカ戦が世帯42.9%を記録。3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、日本対イタリア戦が開局以来2位の48.0%を獲得するなど、軒並み高視聴率を記録した。
なお、平均個人視聴率は、全日3.6%、プライム5.6%で2冠を獲得。ゴールデンは5.6%で2位だった。
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「2013年度に逃して以来、全日、プライム、ゴールデンの3部門で個人視聴率1位を獲得する3冠王の座を守っていたのは日本テレビ。ところが、10年ぶりに3冠の座を手放してしまい、局としていかにスポーツが視聴率を取れるかを思い知らされることになってしまった」(放送担当記者)
各スポーツ紙によると、3月27日に行われた日テレ・石澤顕社長の定例会見では「年度の個人視聴率3冠は厳しい状況」と明かし、「(来年度は)逆転して飛び出していく。レギュラー番組や特番で現状の順位の逆転を図っていきたい」と述べたというが、すでに手を打っていたようだ。
発売中の「週刊新潮」(新潮社)によると、これまで日テレは制作費を低く抑える目的で、ニュースや情報番組で使用するにあたり、MLBで活躍する大谷翔平選手の動画の使用権を持っていなかったという。
しかし、年間視聴率3冠奪還をめざし、10億円の費用を投じて4月から動画を使用できる権利を獲得したというのだ。
結局、各局足並みを揃えて、投打の二刀流で連日出場している〝大谷頼み〟になってしまったようだ。