亀田興毅ファウンダーからは「バラダレス選手はこれまで1階級上の階級で戦ってきていて、現在のミニマム級に階級を落としてチャンピオンになった選手なので、この階級ではパワーがあります。そして倒れたことがなくタフネスが売り。世界初挑戦で、未だ世界レベルでの実力が未知数の重岡銀次朗選手にとっては決して簡単な試合ではない。ここで銀次朗選手が圧勝するようであれば本当に怪物だと思います」とバラダレスの実力を警戒。
この日は重岡の希望で自身とのスパーは取り止めになったが、「試合まで1か月を切って世界戦の前なので、その減量前やピリピリした精神状態で、自分も世界戦前を経験しているからこそ分かります。また世界チャンピオンになった時に拳を交えることも検討したい。自分とのスパーに興味を持っていただいた方々には申し訳ないですが、ここは選手ファーストで」と重岡の申し出を受け入れ、公開スパーは同門先輩であるバンタム級のA級ボクサー吉田京太郎とのみ行った。
スパーを見守った亀田氏は「ミニマム級とは思えないパワーですね。相手の選手は4階級も上なのにも関わらず階級差を感じさせない。テクニックがあって、ボクシングが上手い。普通のチャンピオンとは違う。並の上、特上クラス」と賛辞。スパー終了後には亀田氏が自らドラムミットを持って重岡のパンチを体感。ボディフックを受け止めると「今、頭揺れた。めっちゃパンチあるわ。スパーは、やったあかん。やらんくてよかった。8オンス(のグローブ)で入ったら相手は死ぬわ」と重岡のパンチの強さに驚きの表情。「前に観たスパーと、今日のスパーの出来が全然違う。めちゃくちゃ仕上がってきている」と重岡の仕上がりに太鼓判。重岡がこのまま勝ち続けるのか注目だ。
(どら増田 / 写真・©︎3150FIGHT)