今年は真空ジェシカ、ダイヤモンド、ヨネダ2000、男性ブランコ、さや香、ウエストランド、キュウ、カベポスター、ロングコートダディに、当日午後に実施される敗者復活枠から勝ち上がった1組を加えた計10組が雌雄を決する。特色は、東西の比率が6:3となって東が西を上回ったことや、台頭著しい非吉本芸人などさまざま。そんななか、ほぼ着目されていないが、音楽ユニットを結成している共通点もある。
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昨年に続いて2年連続で決勝舞台に立つロングコートダディは、堂前透が別名義「堂前タオル」で「ジュースごくごく倶楽部」というパーティーバンドに参加している。担当はベースだ。ほかに、ニッポンの社長・辻は「辻クラシック」としてギター、マユリカ・阪本は「ジンジャーエール阪本」としてボーカル&語り、ムームー大陸・山崎おしるこは「愛コーラ」としてボーカル、シカゴ実業・山本プロ野球は「ポイズン反町」としてドラム、滝音・さすけは「あたし」としてキーボードを担当している。
バンドは、辻と堂前が言い出して19年に結成。翌20年5月には、阪本が作詞した「飲み会で喋れない人」、辻が作詞した「入玉したいよ」のミュージックビデオを公開。今年ファンクラブが発足された。
「ロングコート、ニッ社、マユリカは地元の関西でかなり人気。バンドとして今年は初めて東西でワンマンライブを成功させており、オリジナル楽曲の『タンパクスィッツあげるよ』は『ダウンタウンDX』(読売テレビ・日本テレビ系)の11~12月のエンディングテーマに起用されています」(事情通のフリーライター)
今年M-1初決勝を決めた男性ブランコは、「キングオブコント2021」の準優勝コンビ。ザ・マミィと同率2位だったが、1年足らずで漫才日本一決定戦でも決勝舞台に歩を進めた。浦井のりひろ&平井まさあきはダブルめがね。浦井は、ピン芸人のkento fukayaがプロデュースするアイドル芸人ユニット「ZiDol」としても活動している。
メンバーはスーズ・高見、マユリカ・中谷、ニッポンの社長・ケツ、紅しょうが・稲田美紀と浦井の5人組。オリジナル楽曲は配信されている「似非デレラ」のみだが、新曲の仕上がりとともに来年2月に大阪で初のワンマンライブを開催。浦井がセンターとなる。
「ラブリーツインズ」という男女デュオで、「Impossible love」を配信しているのはウエストランド・井口浩之とパーパー・あいなぷぅ。ウエストランドは今年、20年以来2度目のM-1ファイナリストとして返り咲いた。
楽曲を作詞・作曲したラッパーのSLOTHは、ラジオ「ウエストランドのぶちラジ!」(YouTube、Podcastなど)の大ファン。その縁で、すれ違う男女の切ない恋心をラブソングにした。配信は昨年7月。視聴再生回数は芳しくないが、ミュージックビデオは東京・西新宿ナルゲキで撮り、芸人仲間のまんじゅう大帝国、サスペンダーズが出演するなど、見ごたえはある。
ミュージシャンとしての顔も併せ持っていた今年のM-1芸人たち。18日の決勝戦で頭一つ抜けるのは誰だ!?
(伊藤由華)