巨人が前パイレーツのタイラー・ビーディ投手(右投右打)との契約を発表した(12月5日)。「常時150キロ強、落差の大きいチェンジアップ」「MLBドラフト1巡目指名を二度」など“凄いピッチャー”であることが伝えられてきた。
「将来を期待されていたのは本当です。伸び悩んでいる理由の一つが、2020年3月に受けたトミー・ジョン手術。まだ完全な状態に戻っていない、と。メジャーデビューした18年以降、彼は年俸50万ドル台で契約更改してきました。トーキョー・ジャイアンツは120万ドル(約1億6000万円)を提示したと聞いています」(米国人ライター)
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チーム関係者の一人は現在、交渉中とされる前ブルージェイズの左腕、フォスター・グリフィン、メキシカンリーグで活躍した同じく左投手のヨハンダー・メンデスも含めて、「ビーディが(獲得をめざす外国人投手の中で)本命」とも語っていた。
「MLBデータによると、ビーディは通算18回の盗塁を仕掛けられ、『アウト』にしたのは4回。この数値はMLB投手の平均値です。日本球界で成功するために必要とされるクイックモーションができるピッチャーなので」(前出・関係者)
巨人のチーム防御率は3・69。リーグワーストだ。この数値を先発と救援陣に分けて見てみると、前者は3・64(リーグ4位)で、後者は3・78。救援陣の防御率もリーグワーストであり、同データトップの阪神が2・39。この差を埋めなければ、「試合終盤で競り負ける」状況から抜け出せないだろう。
「キューバ代表チーム入りするリリーバーが巨人入りするようだと、米国内では伝えられていますが…」(前出・米国人ライター)
ある意味、こちらが“本命”では?
メッツのヨアン・ロペスなる右のリリーバーの「巨人行き」が米国内で囁かれているという。
「ダイヤモンドバックスにいた19年、70試合に登板した鉄腕です。その後は成績を落としていますが」(前出・同)
“巨人行き”の根拠は、“オリックス”だ。
オリックスは前カブスのフランク・シュウィンデル内野手の獲得が確実視されているが、米国内では全くのノーマークだった。
しかし、シュウィンデルが11月からオリックスの公式インスタグラムをフォローしていたことが判明。「日本球団からオファーを受けた選手=そのチームのインスタで雰囲気をリサーチ」の傾向があると分かった。そこで「ほかにもいないか?」で調べてみたら、メッツのロペスが巨人のインスタをフォローしていたという。
「ロペスは右のスライダー投手で、キューバ代表チーム入りが決まっています。キューバは来年2月、巨人、ソフトバンクなどと強化試合をやる予定。ロペスの巨人入りが本当なら、チーム合流はシーズン開幕後になるのでは」(現地メディア)
ロペスは“キューバ亡命のメジャー投手”でもある。「亡命者が代表入り?」も驚きだが、それはロペスがスゴイのではなく、国内リーグの人材難でキューバ政府が方針を変更したのだという。「インスタで交渉過程が判明」の話が本当なら、強化試合の投球内容で契約金も変わってきそうだ。(スポーツライター・飯山満)