「エンゼルス首脳陣が大谷の出場を認める発言もしてきました。大谷の代表入りは予定通り」(NPB関係者)
同時に聞こえてきたのは、「合流する日本人メジャーリーガーは大谷1人でない」の声。もし本当なら、3大会ぶりの世界一も期待できる。しかし、「2人目の日本人メジャーリーガー」の合流には“日本国内のゴタゴタ”が隠されていた。
>>大谷翔平、来春WBCでリリーフ転向? 栗山監督が思い描く二刀流の新たな形は<<
「ピッチャーの選出について、再検討しなければなりません。11月の強化試合に選ばれたメンバーのうち、何人かを入れ替えることになると思います」(前出・同)
強化試合で選出された投手は14人。広島・森下暢仁が故障辞退し、13人で4試合を戦ったが、こんな“反省”も出たそうだ。
「専門のセットアッパーも増員すべきではないか、と。WBC大会では、投球数の制限があります。これまでは1試合で先発タイプの投手を2人用意して、その後は各球団のクローザーを2、3人使う贅沢な継投でした。でも、その登板させた投手の誰かが不調だと、緊急に誰かを登板準備させなければなりません。専門のセットアッパーは短時間で肩が作れるので」(ベテラン記者)
それだけではない。千葉ロッテ・佐々木朗希は、WBC本番にはいないかもしれないのだ。
「吉井理人氏の考え方次第でしょうね」そんな声が多く聞かれた。
吉井氏は千葉ロッテでは一軍監督、侍ジャパンでは投手コーチ、2つの肩書きを持っている。代表コーチとして、佐々木の海外試合での活躍に期待するコメントも発してきたが、千葉ロッテ監督として、こうも語っていた。
「チームのため、無理をさせてしまうところも出てくるかもしれないが、それでは監督としてダメだと思う。選手の健康を守りながら勝つことを…」
「(佐々木は22年の)終盤に調子を落としていた。基礎体力の向上が必要だ」
前者はチーム全体に関してのコメントだが、監督として、選手の健康管理を一番に置いた起用に徹すると言う。
つまり、佐々木には「ペナントレースを乗り切る体力がまだない」と見ており、ここにWBCを加えた一年を乗り切ることはできないとも語っていたわけだ。
こうした“千葉ロッテ監督”吉井氏の佐々木評は、NPB、侍ジャパンのスタッフも聞かされている。佐々木をケガから守るため、“代表コーチ”として、代表入りの見送りを進言するのではないかとも予想されているのだ。
「パドレスのダルビッシュ有、得点力アップのため、カブスの鈴木誠也も呼ぶともっぱらです」(前出・関係者)
ダルビッシュの合流が実現すれば、まさにサプライズだが、今オフ、佐々木には体力不足の評価を覆してもらいたい。(スポーツライター・飯山満)