私の元カレはバツイチ子持ちです。喫茶店で読書中に彼から声を掛けられて、よく話すようになり、交際に発展しました。彼はとてもカッコよくて紳士的ですが、子持ちだと打ち明けられたのは交際後でした。大事なことだし早く言って欲しかったけど、「子どもがいると伝えてあやちゃんが離れていくのが怖かった」のだそう。それほど私のことを想ってくれているのだと、彼を信じることにしました。
>>汗を舐めて彼女の食べたものを言い当てる料理長の男~本当にあった怖い彼氏~<<
それ以来、彼の息子・ゆうき君と頻繁に会うようになりました。嬉しいことに、ゆうき君は「ママ」と呼んでくれるほど私に懐いてくれたのです。彼は結婚を考えてくれていると言っていましたし、私もママと呼ばれることにまんざらでもない気持ちでした。
交際半年が経った頃、彼の仕事が忙しい日が増えました。休日はほぼ毎回、私にゆうき君を預けて出勤するほどです。彼とゆっくりできないのは残念でしたが、頼られるのは嬉しく、私も張り切ってゆうき君と遊んでいました。
彼の浮気が発覚したのは、それから間もなくです。いつものようにゆうき君を預かっていると、ゆうき君が突然「電車のおもちゃを取りに家に帰りたい」と言い出しました。彼の留守中に家に入るのは抵抗があったので、しばらくはなだめていましたが、ゆうき君のご機嫌は悪くなるばかり。耐えかねた私は彼の家へ向かい、ゆうき君に鍵を借りて家に入りました。
それからのことは思い出したくもありません。玄関には仕事に行ったはずの彼の靴と、女性もののパンプスが…。私はすぐに状況を把握しました。そして、ゆうき君を玄関に待たせて、急いで寝室に突撃したのです。すると、そこには裸の男女二人が。もちろん男側は彼です。女の方は知らない人でしたが、私よりも若い人でした。
彼は一瞬、唖然として「なんで…」つぶやいた後、舌打ちをしました。そして、「せっかくいい家政婦を見つけたと思ったのに」と開き直ったように言い放ったのです。私はその言葉にプチンと来て、彼の頬を思い切りビンタし、その場を去りました。その後、彼らがどうなったのかは知りません。ただ、ゆうき君だけが可哀想でなりません。
写真・Harsha K R