このケースに限らず、ネット上の誹謗中傷は実は身近な人間が関わっているケースが少なくない。
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アート映画などの配給、上映などを行い、ミニシアターの顔とも言われたアップリンクの浅井隆代表は元従業員からパワハラを告発され、社員からも退任要求を突きつけられる。浅井氏は第三者を装い、批判的なメールを社員や、支援を申し出た映画監督に送付していたことが明らかになった。社員からの追及に、浅井氏は送付の事実を認めたという。
若い世代を中心にSNSで複数のアカウントを持つ「裏アカ」は、半ば当たり前のものとなっている。その分、好き勝手なことを書いていると流出のリスクもある。
2016年には、人気YouTuberグループの「フォーエイト48」メンバーのゑむ氏とインフルエンサーのゆりにゃの間でトラブルが起こった。ゑむ氏のツイッターでの自身のルッキズムを巡る発言に、ゆりにゃが批判的に言及。これに対し、ゑむ氏が複数の裏カウントへの書き込みが明らかに。ゑむ氏が自作自演で自身を擁護するものから、ゆりにゃへの批判など様々なものだった。この事実が明らかになり、のちにゑむ氏とフォーエイトが正式に謝罪文を出す展開となった。
誹謗中傷を巡る問題はネットのインフルエンサーばかりではなく、研究者の世界でも起こっている。2021年には、戦国時代に関する著作などで知られる歴史学者の呉座勇一氏が、自身のツイッターアカウントに鍵付きで女性蔑視発言を繰り返していたことが明らかに。主なターゲットの一人が女性史研究者の北村紗衣氏であったことから、ミソジニー(女性嫌悪)と批判を集めている。
身近な人間によるネット上の誹謗中傷は、どの世界でも起こりうるものであり問題は根深いと言えそうだ。