第1話以降は一度も2ケタ視聴率を獲得できなかった月9ドラマ『競争の番人』(フジテレビ系)をはじめ、月10ドラマ『魔法のリノベ』(同)も5~6%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)で安定。水曜ドラマ『家庭教師のトラコ』(日本テレビ系)も5%台を連発。
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裏の『テッパチ!』(フジテレビ系)に至っては第2話以降、4%台が続いており、同じくフジテレビの木曜ドラマ『純愛ディソナンス』は第4話以降、ほぼ3%台。日曜ドラマ『新・信長公記』(日本テレビ系)も3〜4%台をさまよっている。
そんな中、第3話で最低視聴率3.8%となり、以降も4〜5%台となるも、ネット上から圧倒的支持を集めているドラマがある。それが土曜ドラマ『初恋の悪魔』(日本テレビ系)。
「『初恋の悪魔』は坂元裕二脚本で、林遣都と仲野太賀のW主演作。脇を松岡茉優、柄本佑といった演技派が固めているという、ドラマ好きの大好物要素が詰まったドラマ。坂元特有のヒューマンドラマ要素とミステリー要素が合わさっており、視聴率こそ低いとはいえ、放送終了後はネット掲示板やSNSで考察や感想の投稿が殺到。第8話放送後は、ツイッターで24時間の間に1万4500件ほど関連ツイートが投稿されていました」(ドラマライター)
『初恋の悪魔』の舞台は神奈川県内の所轄の警察署。前半は、管内で起こった不可解な事件を解決するため、鹿浜鈴之介(林)、馬淵悠日(仲野)、摘木星砂(松岡)、小鳥琉夏(柄本)が鈴之介の自宅で独自の自宅会議を開き、犯人を推理していた。しかし、後半は悠日の兄の不可解な死を巡り、4人の関係が大きく変わっていく様子が描かれている。
「視聴者から特に注目が集まっているのは、多重人格という設定の星砂。もともとは悠日と交際していたものの、別人格に交代した後は悠日に不信感を抱き、鈴之介と暮らすように。この三角関係ももどかしい上、第8話では少しだけ元の星砂の人格に戻った瞬間があり、それが星砂の発した『あぁ』の一言だけで視聴者に伝わるというシーンがありました。これにネットからは『演技上手すぎて鳥肌立った』『あの演技はすごすぎる』『一言で分からせる脚本も、それについていく演技力もすごい』と絶賛が集まっていました」(同)
同じく坂元脚本作品で2017年に放送されたドラマ『カルテット』(TBS系)も、全話平均視聴率は8.9%と、あまり高いとは言えない数字。しかし、ネットで大きな反響を呼び、数々のドラマ賞を総なめにした。
『初恋の悪魔』も、同じく視聴率以外の部分で多くの評価を得るのではないだろうか。