今夏は、ビジュアル系バンドとしても成功を収めていた。冠番組「かまいガチ」(テレビ朝日系)の企画で組んだ「GACHI SEA」が、アーティストの聖地である日本武道館のステージに立ったのだ。
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GACHI SEAは、山内が熱烈なLUNA SEAファンであることがきっかけで誕生。ジョイマン・高木晋哉、トム・ブラウン(布川ひろき、みちお)の5人がメンバーだ。本家が8月26日、日本武道館で復活ライブを開催することを受けて、GACHI SEAの電撃参戦が決定。およそ2カ月かけて、LUNA SEAが28年前にリリースしてオリコンで初登場1位を獲得した名曲「TRUE BLUE」を練習。当日は満員の観客、メンバーを満足させた。
同じく番組発で、日本武道館を熱狂させた芸人がいる。「有吉の壁」(日本テレビ系)の人気コーナー「ブレイクアーティスト選手権」から生まれたアーティストたちだ。昨年11月には、芸人アーティストだけで日本武道館をフルハウスにしており、チケットは即完。今年は10月12、13の両日に、1万人規模の横浜・ぴあアリーナMMで音楽ライブ「有吉の壁 Break Artist Live」を開催予定。2日間で違うセットリストだ。
ずば抜けた人気をキープしているのは、出演すれば必ずツイッターでトレンド上位にランクインする2.7次元アイドル「KOUGU維新」。大人気沸騰中の2.5次元アイドルをベースにした演劇集団で、構成員はきつね(大津広次、淡路幸誠)、トム・ブラウン(布川ひろき、みちお)、空気階段(水川かたまり、鈴木もぐら)、四千頭身・石橋遼大、パーパー・ほしのディスコ、ワタリ119、パンサー・向井慧、三四郎・小宮浩信、かが屋・賀屋壮也、宮下草薙・宮下兼史鷹、マヂカルラブリー・野田クリスタルなど。
この集団を上回るのが、鼻詰まり系ヴィジュアルバンド「美炎-BIEN-」。チョコレートプラネット(長田庄平、松尾駿)、パンサー・菅良太郎と向井の4人編成。歌唱力が抜群とあって、9月14日に1stアルバム「White Tissue」をリリース。11月4日には東京・Zepp Hanedaで単独ライブを開く。
「芸人さんがお遊び排除でビジュアル系バンドをやったのは、田村淳さんの『jealkb』がさきがけ。2005年から紆余曲折を経た今も、活動はしています。でも今は、かまいたち、パンサー、チョコレートプラネットといった超多忙な面々が手抜きゼロでやっているとあって、絶対的な数字をつかんで離しません」(芸能ライター)
ライブの入場規制や声出し応援が緩和されてきたエンタメ業界。ビジュアル系バンドの世界に神風を吹かせるのは、意外にも芸人かもしれない。
(伊藤由華)