☆ドゥラドーレス
春の時点でも注目されていたが、3連勝で重賞制覇を目論んだ毎日杯で3着に敗れた。前が残りやすい馬場だったこともあるが、3,4コーナーでごちゃつく不利があり、直線に入っても前が壁となって進路を外へ出すロスがあってのものだから負けて強し。ただ、ここで賞金を加算できなかったことで日本ダービーへの出走を断念せざるを得なかった。3勝目を狙った前走のホンコンJTでは、初の古馬との一戦となったが、スタートから2コーナーあたりまで頭を上げて折り合いを欠き、スローペースとなったこともあり、最後は逃げ馬と2番手から競馬をした馬に届かなかった。敗れはしたものの、4戦して全て最速の上がりを使っており、ポテンシャルの高さは疑いようがない。それでもまだビシバシ乗り込まれていない上、体つきもまだ幼く、これからどんどん良くなりそうで、ひと夏を越してビシバシ乗り込めるようになれば、秋の大舞台で大輪の花を咲かせる可能は大いにある。それだけの素質を秘めた馬。今後の動向に注目だ!
☆ブラックブロッサム
年明けデビューの本馬。デビュー戦は3番手から抜け出して勝利すると、2戦目は後にラジオNIKKEI賞(GIII)を勝つフェーングロッテンが出走する中、2着馬に1秒3もの着差を付けて勝利する圧巻の走りを見せた。ダービーに向けての試金石となった京都新聞杯では、テンにポジションを取りに行き脚を使ったことや、ヴェローナーシチーが捲って来たことで戸惑ったのか、それともテンに脚を使って苦しくなったのか、ラチに向かってよれており、力を出し切っての敗戦ではなかった。ただ、この敗戦によって本馬も秋に目標を定めることに。仕切り直した前走の信夫山特別では、押し出されるようにハナを切ると、向正面では外からハナを奪われたものの、今回は落ち着いて対応できており、3コーナーに差し掛かるときには再度ハナを奪い返す。直線では馬場の悪いところを通りながらも、最速タイの上がりを使って優勝。+18kgの馬体重であったが、そのほとんどが成長分と言えるほど馬体にボリュームが増し、順調に成長しており秋に向かって視界よし。菊花賞の新星になる可能性は十分だ。
<プロフィール>
ハッシー
山梨県出身。北海道・浦河にある生産牧場での牧童経験を活かし、馬の適性を見極める。特技は寝わら上げ。本サイト毎週火曜掲載の「ハッシーの地方競馬セレクション」、金曜掲載の「ハッシーの中央競馬新馬セレクション」、土曜掲載の「ハッシーのロックオン~狙ったレースは逃さない!~」を担当している。