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巨人・大勢の初救援失敗、原因は原監督? 先発・高橋とは真逆、えこひいき起用の意図とは

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原辰徳監督

 試合後、巨人・原辰徳監督、桑田真澄投手チーフコーチが記者団の質疑に応えてくれた。そこから分かったのは、5月8日の試合の中に「非情」と「温情」の両方が秘められていたことだ。

 「試合前、『今日は負けられない』の声がたくさん聞かれました。キャプテン・坂本勇人が右ヒザを負傷したのが、4月30日。その日から、1勝6敗(8日試合開始前時点)とチームは散々な状態です」(スポーツ紙記者)

 >>巨人・坂本、右ひざ故障離脱は予言されていた? 守備の師匠が懸念していた深刻な問題点とは<<

 「負けられない」の気持ちは、投手起用に表れた。先発・高橋優貴を5回途中で降板させた。先取点を奪われたとは言え、1点である。2アウトまでこぎ着けており、連敗でなければ、“勉強”を兼ねて続投させていたはずだ。

 桑田コーチは「もう少し投げさせてあげたかった」と話してした。原監督は降板させた5回を指して、「先頭打者のピッチャーに四球を出すようでは…」と怒っていた。また、救援の今村信貴が3連続四死球と振るわなかったことについても、「フォローできないね」と言い放っている。

 坂本、菅野智之、吉川尚輝と投打の主力が欠場しており、原監督は新主将役を探していたのかもしれない。

 「坂本、吉川がいなくなり、得点能力がガタ落ちです。味方投手が失点する度にチームの雰囲気も悪くなっていくので、投手が踏ん張れるかどうかが勝敗のカギになっていました」(前出・同)

 投手陣の奮闘に期待していた。指揮官から非情のコメントが出た理由はこの辺にもありそうだ。

 そんな「負けられない一戦」の中で、原監督が「温情」を見せたのは、ルーキー・大勢(翁田大勢)に対してだった。

 逆転に成功し、1点リードで迎えた9回表、原監督は“絶対的守護神”となりつつある大勢をマウンドに送った。その大勢が初となる救援に失敗したのは既報通りだが、「非情」に徹すれば、他の投手に交代させていたはず。だが、原監督、桑田コーチともに「交代の選択肢」はなかったようだ。

 「いろんな意味で勉強、次につなげることが…」

 原監督がそう言えば、桑田コーチも「(今日の敗戦が)後に何勝にも変えてくれると思いますので、そこに期待したいと思います」と答えていた。

 ここまで、大勢は新人とは思えないほどの安定感を見せてきた。

 とは言え、大勢には「温情」で、他投手には「非情」では単なるエコ贔屓だ。チーム関係者の一人がこう反論する。

 「イニングの途中で、クローザーに救援を送ることは、『クローザー失格』を意味します。その方がチームに与える影響が大きい」

 大勢が連打された時点で、原監督は敗戦を覚悟したのかもしれない。しかし、守護神までは喪失したくないとし、ガマンした。守護神という、最後の砦は死守したかったのだろう。

 繰り返しになるが、主将・坂本を喪失し、原巨人は全く違うチームになってしまった。中田翔の近々の昇格も伝えられるが、大勢が原監督の温情に応え、中田が坂本の代役を務められなければ、このままズルズルと落ちていくだけだろう。(スポーツライター・飯山満)

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