メイン企画「脱出島」で、脱出のためのイカダを挑戦者だけではなくスタッフも制作していることや、出演者の1人、あばれる君がイカダで脱出する際には、スタッフが船で引っ張ったり、その船に乗ったりしていることがニュースサイト「文春オンライン」(文藝春秋)で明るみになったのだ。
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これが「やらせ疑惑」と取り沙汰され、BPO(放送倫理・番組向上機構)の「放送倫理検証委員会」でも、番組について議論。かろうじて審議入りは免れたが、「週刊誌報道をきっかけに、番組を見る人に、イカダはけん引されていることがあるということが分かってしまった。今後、自浄作用が働くのではないか」といった意見も出たという。
その言葉通り「脱出島」は、以降3か月間、放送されていない。番組側は以前、「メイン企画『脱出島』は暖かくなった頃に皆さまにお届けしたいと思っています」と告知を打っていたが、4月一発目の4時間スペシャルでもオンエアされることはなかった。
この日、代わりに新たにスタートしたのが「脱出岬」。スワンボートを改造し、島ではなく「岬」からスタートしてこのタイムを競う新企画だった。ここに参戦したのが、『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)などで名を馳せたMr.無人島・よゐこ濱口優。
本来ならば、濱口は「脱出島」で見たかったところではあったが、彼を担ぎ出しておいて別企画に出演させているところから見ても、「脱出島」の継続は難しそうだ。しかも「脱出岬」自体の評判も、ネット上を見る限りあまり良くなかった。
さらに番組にとって痛手だったのが、不倫疑惑で騒がれた天竺鼠・瀬下豊の活動休止。同期芸人・かまいたちのバックアップを受けてプチブレイクし、同番組でも「セシタマン」という愛称で無謀なチャレンジに挑戦。「死ぬこと以外NGなし」「ピンチはチャンス」を合言葉に活躍し、「無人島全力制覇セシタマン」という単独企画も始まっていただけに、番組はニュースターを失ってしまった。
先述した4時間スペシャルの視聴率は、世帯視聴率が5.1%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)、個人視聴率が3.0%と、全局最下位。放送時間が一部かぶっていたテレビ東京系の『Youは何しに日本へ?』(世帯7.0%、個人3.9%)にも負けていた。ピンチから脱出し、チャンスに変えられるのか?