問題となっているのは、両チーム無得点で迎えた8回裏に飛び出したプレー。この回先頭で打席に入った京田は、DeNA先発・濱口遥大がカウント「2-1」から投じた4球目のストレートを強振。打球は右中間を破る長打性の当たりとなり、これを見た京田は一気に三塁を狙った。
ところが、右翼・楠本泰史、二塁・牧秀悟が素早く打球処理・中継を行ったことで、ヘッドスライディングで三塁に飛び込んだ京田は際どいタイミングでアウトにされてしまう。この直後、中継ではリプレー映像が流されたが、ここにはベンチ内の立浪和義監督が、京田がアウトになった瞬間、両手を地面につきうなだれる様子を捉えた映像も含まれていた。
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この京田の走塁死を受け、ネット上には「おい状況考えろよ、『行けそう』じゃなくて『絶対行ける』じゃないと走っちゃいけない場面だっただろ」、「もったいなさすぎる暴走だって立浪監督も呆れてるじゃん」と批判が寄せられた。一方、「チームも本人も振るってないから、その辺で焦りを感じてたのかも」、「勝たなきゃ、打たなきゃって思いが空回りしたんだろうな…」と、三塁を狙った背景を推測するコメントも多数みられた。
「今回の場面は両チーム得点を挙げられないまま試合終盤に突入していることを考えると、先に点を取ったチームがそのまま試合を制する公算が高い状況。そのため、京田は一か八かで三塁を狙うよりも、確実に二塁に陥れDeNAバッテリーに重圧をかけるべきだったと不満を抱いているファンは少なくないようです。京田が三塁を狙った詳しい理由は不明ですが、試合前の時点で中日がリーグ5位(1勝4敗)に沈んでいたこと、京田も『.067・0本・0打点』と深刻な打撃不振にあえいでいたことなどから、チーム・自身の復調につなげたいという思いが空回りしたのではという見方もされています」(野球ライター)
その後、9回表に1点を奪われ敗戦し、同一カード3連敗を喫した中日。試合後の報道では、立浪監督が「最悪の滑り出し」とシーズン出遅れに危機感をにじませていることが伝えられている。
文 / 柴田雅人