>>公明市議に立憲市議がツイート削除要請?「居眠りしていた事実を公表します」脅迫と指摘も双方に批判も<<
自民党では、郵政民営化に反対し国民新党を結成した綿貫民輔氏や、新党のたちあがれ日本を結成した与謝野馨氏は除名処分を受けているが、党への貢献度などが評価され復党を果たしている。だが、これらは一部の例外的なケース。基本的に除名をされた人物の名誉回復は行われない。
民主党で衆議院議員を務めていた小林憲司氏は、2005年の選挙で落選した直後に、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。さらに議員時代から覚せい剤を使用していたことも明らかに。この時、選挙で民主党がマニフェストの1つに「覚せい剤撲滅」を掲げていた何ともシャレにならない展開も話題となった。小林氏は党から除名処分を受け、選挙落選、逮捕、除名と不名誉な出来事が続いてしまった。
戦後を代表する日本共産党の大物政治家として知られる野坂参三氏は、政界引退後の1992年に100歳で除名処分を受ける。前年の91年にソビエト連邦(ソ連)が崩壊し、公文書が公開となり、野坂氏が戦時中にソ連のスパイ行為をしていたことが明らかになったためだ。当時、野坂氏の密告により、ソ連にいた日本人が粛清(処刑)対象になったとされる。野坂氏は事実関係を認め処分を受け入れ、翌93年に101歳で死去している。
失言が除名へ繋がり、政治家としての活動に暗雲をもたらしてしまった人物もいる。民主党など幾つかの政党を経て、日本維新の会の衆議院議員をしていた西村眞悟氏は、2013年に党の会合で「韓国人の売春婦が日本にうようよいる」といった発言を行った。この発言が問題となる。西村氏は発言の撤回と離党を申し出るも受け入れられず、除名処分を受けた。西村氏は次の2014年の総選挙では、次世代の党の公認候補として出馬するも落選。16年の総選挙でも、改称した日本のこころを大切にする党から出馬するも敗れてしまった。政界引退は表明していないものの、除名の影響は現在まで尾を引いていると言えそうだ。