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日本ハム・上沢、新庄新監督からの“采配依頼”で大ブレーク? 浮き沈みの激しい投球から遂に脱却か

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 新庄剛志新監督が就任し、今オフでもさまざまな「ビッグボス効果」が表れてきている北海道日本ハムファイターズ。12月に入ると、新指揮官は来季へ向けた具体的なアクションを起こした。今月6日「オープン戦 初戦の試合を 上沢監督でオーダーを組んでもらい戦ってもらいます」とツイッター上で発表。先発投手陣の一人、上沢直之が突然の「指名」を受けることに。

 OP戦とは言え、新シーズンの為の対外試合の機会において、プレー以外の役割を今季チーム最多勝を挙げたエースに任せるという仰天采配を振るった。

 重責を担うこととなった上沢は今季、まさに低迷した日本ハムにおいて先発陣の大黒柱だった。自身過去最高となる12勝と防御率2.81、また投球回数160回1/3は何れもチームトップ(規定投球回以上)。リーグ全体でも勝利数と防御率は3位となる数字を残し、一気に頼もしさを増したシーズンとなった。

 2021年の初勝利は、開幕から4度目の登板となった4月17日の東北楽天イーグルス戦、メジャーから復帰した田中将大との投げ合いを制し掴んだものであり、そこをきっかけに白星を積み上げていった。チームは大きく負け越し、最終的に5位に沈んだものの、上沢は10月まで安定して勝ちを収め続けている。

 これまでは今季同様、開幕投手を務めるなど先発の軸としての期待もかけられてきた。しかし、二ケタ勝利は一度(2018年)だけであり、シーズンによって好不調の波も大きく、実力は確かなだけに歯がゆい結果が続いた。

 今シーズン本拠地最終戦となった10月26日の西武ライオンズ戦では、志願して先発のマウンドに立つなどメンタル面での変化も見られてきているだけに、28歳で迎える11年目の来シーズンが「もう一皮」を剥く時であると願う人も少なくないだろう。

 新庄監督は就任当初、「チーム内に投手3人、野手4人のタレントを作る」と公言している。投・打の軸となる7人に、上沢がその1人として選ばれる可能性は、実績を振り返ってみても極めて高いと言える。

 OP戦でのオーダー采配という大役を任せたビッグボスの期待は言うまでもなく、ファンも真のエースとなる姿を心待ちにしている。来季以降もコンスタントに好成績を残すためのきっかけとなるべく、斬新とも言える「上沢監督」構想も楽しみだ。新指揮官のもと、背番号15がさらに飛躍を遂げる瞬間はもう目の前かもしれない。(佐藤文孝)

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