>>コロナ禍の外出制限に違反したカップル、警察に捕まる 車内で恥ずかしい姿で発見され拘束<<
ドイツ・ブランデンブルク州で、ワクチン接種証明書を偽造した40歳の男が偽装発覚を恐れ、家族を殺害し、自殺したと海外ニュースサイト『The Independent』と『Daily Mail Online』などが12月8日までに報じた。
報道によると、男には40歳の妻と10歳、8歳、4歳の3人の娘がいたという。男はある日、妻のワクチン接種証明書を偽造した。妻は同州にある工科大学で働いていて、偽のワクチン接種証明書を学校側に提出しなければならなかったそうだ。妻の職種は不明である。
妻は偽の接種証明書を学校側に提出したが、妻の上司が偽造であることを知った。なお、ドイツでは、学校関係者はワクチンの接種を推奨されており、接種していない場合は定期的にコロナの陰性証明書を提出する必要がある。ドイツの接種証明書はスマートフォンのアプリで表示できるもののほか、手のひらサイズの紙の冊子に手書きで接種した日と医師のサインが書かれるものがある。男が偽造した証明書はアプリのものだったのか紙のものだったのかは不明である。また妻がワクチン接種をしていなかった理由について記事中では明かされていない。
男は妻の上司が偽造であったと知ったことから自分と妻が逮捕され、子どもたちが施設に連れ去られるのではないかと考えたようだ。家族がバラバラになることを恐れた男は、銃で妻と子どもを殺害し、その後、銃で自殺したという。
数日後、近隣住民が窓越しに家族が死亡しているのを発見。近隣住民が警察に通報し家族の死亡が確認された。警察によると、自宅からは夫の遺書が見つかり、遺書にはワクチン接種証明書を偽造して上司から訴えると言われていたことや、訴えられて子どもたちが自分たち夫婦の元から連れ去られることを恐れていたという内容が書かれていたそうだ。妻の上司もワクチン証明書の偽造をめぐり、妻と対峙していたことを認めている。
なお、ドイツの銃規制は厳しく、一般人が銃を所持できるのは猟師など限られた人に限定されている。警察は男が銃携帯の免許を保持していなかったと明かし、銃の入手経路について今後調査を進めるとしている。
事件が報道された2021年12月現在、ドイツはワクチン未接種者の行動を大幅に制限しており、レストランや映画館などはワクチンを接種した人かコロナに感染して最近回復した人だけが入場できるようになっていた。『Daily Mail Online』は、こうした背景も事件が起こった原因かもしれないと指摘している。
このニュースが世界に広がると、ネット上では「いくら偽造がバレるからといって殺人まですることはない」「子どもには罪はないのにひどい」「コロナ禍がなければ起きなかったかもしれない事件だと思うと悲しい」「男はワクチン接種に対してそこまで追い詰められていたのか」「ワクチン接種は任意であるべき。しなければならないという社会的風潮には疑問を感じる」などの声が挙がっていた。
今回の事件は、コロナ禍が引き起こした残酷な事件の一つといえよう。
記事内の引用について
「Man kills wife, three kids and himself ‘in fear of punishment over fake Covid pass’」(The Independent)より
https://www.independent.co.uk/news/uk/crime/man-murders-family-vaccine-pass-germany-b1971595.html
「German teacher used illegal handgun to shoot dead his three girls in their bedrooms before killing his wife and himself after her university bosses threatened to 'rigorously pursue' fake vaccine pass」(Daily Mail Online)より
https://www.dailymail.co.uk/news/article-10287241/Germany-Covid-Teacher-killed-family-illegal-handgun-fake-vaccine-pass.html